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てっぽうのページ

てっぽうのことが載ってるよ。 サッカーとか液晶テレビとかの話題は他へ行ってくれよな。

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56式自動小銃

 

 

RS製:電動

油断していた。

AK好きの自分としては、この銃には結構興味があったのだが、 ファルコントーイ製はガリルで懲りていたので(確かに所詮はTOYガンなのだが、左右モナカの本体では・・・)、中々手が出なかった。マルイ製を56式に改造するFサイト周りのセットもあったのだが、内容の割りには高かった。中古AK(1万前後)に装着しても、Fサイト周りのキットと「別売り」のスパイク銃剣含めると、総額で4万円近くなってしまう・・・。本体樹脂製のままで4万円出せるほどの金持ちではない、自分は。

他のAKやらその他落札しながら、次第に56式のことは頭から消えていった。そんなある日、RSから「全鉄製」のこの製品が出たわけだ。嬉しかったし、速攻で買おうと思ったのだが、優先順位が高い物が多く、「次には」「いや、今度こそ」と思いつつ、「まぁ、いつでも手に入るし」と油断していた。RS製97式に対しても同様だった。

で、油断してたら、いつの間にか、市場から消えていた。無し。全然無し。どこを探しても無し。Nothing. あわてた俺は、オクだけじゃなくて、ネット上でいろんなショップで探したが、どこも「在庫無し」「次期入庫未定」。・・・落ち込んだね。油断と大親友な自分自身を怨んだね。怨んだけど状況は好転しない。好転しないから仕方なく、また頭から56式と97式を追い払って・・・逃避した。

で、ステンマークIIやらアンチマテリアルライフルやらM99やら落札してたある日、ヤフオクの「トイガン」カテで「式」をキーワードに検索かけてたら(これ、よくやる。結構楽しいモノが引っかかる)、「Real Sword(リアルソード) 56式」というタイトルが目に飛び込んできた。写真や説明を見ると、すごく程度がよさそう。本体に加えて予備マグが1本とアルミ製スパイク銃剣、スリングが付属・・・価格も適正。よし、これを落札せずして、何が大和撫子か!!と息巻き(この段階で既に正気は失っている)、入札・・・しようと思ったら、「かんたん決済」が使えない・・・。

ここでヤフオク簡単解説:「かんたん決済」とは? かんたん決済とは、簡単にできる決済のことである(いつものパターンでスマン)。まじめに解説すると、画面上で決済できる支払いシステム。手数料は結構お高いが、自分の住んでいるところのような田舎では「銀行まで足を運ばなくてもいい」という利点がある。俺の自宅から一番近い銀行は12kmあり、職場からは18kmとなる。帰りが結構遅くなることが多いので、仕事を終えて帰り道に・・・銀行行った頃には、既に閉まっている(20時まで)。ネット銀行の利用も考えたが、オクのためだけに口座開設するのも面倒だし、そうなれば全ての支払い口座も変更の必要がある・・・超面倒。だからかんたん決済は最高。もう一つの利点が、「クレジットカード支払い」であること。俺のように「ファンキーでモンキーでジャンキーな衝動買い職人(まだまだ見習い)」にとって、現金とは「タバコ代」に過ぎない。お金とは「通帳と請求書と入金通知」であるに過ぎず、現金などはタバコ代以上を持ち合わせない。だから「かんたん決済利用不可」ということは「買えないので諦めて悔し涙で枕をぬらして出直してこい!!」という意味になる。

この「かんたん決済利用不可」のおかげで、今まで「錦寺」「モシンナガン騎兵銃」「RPK」を逃した。「申しわけありません、かんたん決済を利用可能にしていただけないでしょうか」と質問欄に入れるのだが、全て「銀行振り込みでお願いします」「かんたん決済より、銀行振り込みの方が、手数料は安いですよ」と断られ、「買えないので諦めて悔し涙で枕をぬらして出直したら既に別の人に落札されていた」と・・・。だから今回、「かんたん決済利用不可」を見た瞬間、「買えないので諦めて悔し涙で枕をぬらして出直して・・・」のルーチンワークがスタートしはじめていた。でも、ダメ元で出品者様に頼んでみたら、な、なんと!! 利用可能にして下さった!! うしっ!!早速入札して、5万円スタートから他に2件入札が来て、最終的に5万4千円で落札できた。最高入札額は5万5千99円にしてあった・・・ちょっと危なかったかな?

 

さてさて、そんなこんなで手に入る事になった56式自動小銃だが、実銃はどんなんなのか?

1950年代初頭、ソ連が当時ハネムーン状態にあった中国にライセンス生産を許したらしい。それ以降、ハネムーン状態が解除され、むしろ敵対状態になってからも生産は続けられた銃。当然ライセンス契約は切れていたが、中国がそんな契約を守る国かどうかは、現在の中国での「コピー天国」ぶりを見れば、明らかであるw

56式の初期型は、削り出しレシーバーだった。上の写真もそのタイプ。今回手に入れた56式は後期型のプレスレシーバー。ここで良くある勘違いを正さねばなるまい。その勘違いとは、「AKの初期型(AK47)は削り出しレシーバー、後期型(AKM)はプレスレシーバー」という勘違いだ。この認識は全く違う。実はAKは「前期(AK47)、後期(AKM)」の2タイプではなく、「前期の中に1型、2型、3型の3タイプ」があり、一般に「AK47」と呼ばれている(マルイがモデルアップした)タイプは「3型」なのである。で、重要なのは、「1型はプレス」「2、3型は削り出し」ということだ。・・・え?最初期はプレスだったの?そうなんだよ、よしお君。最初期のAK47はプレスレシーバーだったんだけど、プレス技術がまだお粗末で、強度に問題が出たそうなんだ。だから2型では削り出しにしたそうなんだよ。で、2型と3型の違いはストックの取り付け方法。2型はピン1本でストックが外せる構造だったんだけど、3型では現在の(マルイ製と同じ)上下からのビス留めに変更されたんだ。

  前期:AK47-1型(プレスレシーバー、樹脂グリップ)
     ↓
  前期:AK47-2型(削り出しレシーバー、木製グリップ)
     ↓
  前期:AK47-3型(削り出しレシーバー、木製グリップ)
     ↓
  後期:AKM(プレスレシーバー、樹脂製グリップ)

このように、最初期型で意図されたせっかくの近代化「プレスレシーバー」「樹脂グリップ」が技術的理由で断念されたが、1959年にAKMとして実用化された、と。M16の採用が1960年だから、本来M16のライバルの座はAKMのもの。AK47のライバルはM14となるのか?

さて、AK47のコピーとして出発した56式。当然、完全なデッドコピーではなく、ある程度のオリジナリティがある。まず、Fサイトのガード。AKが片半円筒のような、上が開いた形状なのに対して、56式は(1型も2型も)上が閉じた円筒形だ。


写真は56-2式

で、今回手に入れた56式(固定銃床)の場合は、最大の特徴が「スパイク式銃剣」である。普段は後ろ向きにハンドガード下に格納され、使用時は180度回転させて前へ向けるというもの。63式小銃と構造が全く同じだ。

ロック構造は同じではないが、銃の下にスパイク銃剣を常時備えて使用時に180度回転させてロックするという点では、四四式も同じだ。

さらに、スパイク銃剣という点だけに限れば、次の2丁もお仲間だ。

本当はこちらもスパイク銃剣なんだが、まだ手に入っていない。実銃用を買って、銃刀法のためにカットされたスパイク部分を樹脂で作成・補修・・・という計画が依然としてお蔵入りしているため。時間も金もないし。

さて、ここまで読んできたあなたは、56式について知らぬ内に博士と呼ばれるようになったわけだが、調子に乗って地球征服とか企まない方がいい。今の時代、一番苦労するのは「地球を征服した支配者」だからw

 

8月26日、到着した。箱を開けると中に56式が入っていた。両儀式が入っていたら、今頃俺は骸だ。ツッコミは厳禁だ。相変わらず、RSだ・・・マガジンが油紙に包まれている。ビニールに包まれた本体を取り出す。重い。ずっしりと凝縮感。ビニールから本体を取り出す。鉄。全身全て鉄。色は黒鉄色。塗装では表現できない、素材そのものの色。これだからRS製は止められない。ストック等木部は普通の木材製。ドラグノフのように合板ではない。

ハンドガード下には、この銃最大の見所であるスパイク銃剣が、不気味に潜んでいる。ちょっと気を許すと刺されるぞ!的な緊張感が漂う。一緒に送られてきた「別売りアルミ製銃剣」用の箱を開けると、本来の樹脂製スパイク銃剣が入っていた。樹脂と言っても「プラスチック」と言うよりも「ソフトビニール」に近い。グニャグニャと良く曲がる。色は成形色で表現された銀色モドキ。アルミ製の方は物騒なので、今後この銃の保管時には、この樹脂製を装着しておく事にする。

オクで落札したこの銃、「予備マグ1」「(別売り)アルミ製銃剣」「(別売り)スリング」が付属していた。状態も上々で、どう見ても新品未使用。これで、この銃がまだオク上で新品として流通していた頃の実勢価格より安かったんだから、出品者様に大感謝!!

付属してきたツールボックスは、これまた鉄製。中身は56-2式と同じ。でも、このツールボックス自体もツールだ。使い方は写真を参照。

もう一つ、マズル部分のアタッチメントも付属してきた。56式特有で、AK47のようなカラー(カバー?)はなく、バレルがそのままそこで終わっているような、細身のマズルだ。これを外して、アタッチメントがつけられる。14mm逆ねじなので、この業界では非常に使いやすい・・・パーツが豊富。写真では「AKM」「M4」「ガリルSAR」のフラッシュハイダーを装着しているが、意外とガリル用が一番似合っていたような気がする。

銃剣は、63式自動小銃と同じような構造。銃剣の展開(回転)方向に対して横からロックをかける四四式騎兵銃とは違い、展開方向と同じ方向でロックをかけるこの方式、展開根本の部分には多大な力がかかる。銃剣展開時(使用時)には2カ所でロックがかかるからまだましだが、銃剣格納時には根本の1カ所のみでロックする。このロックがゆるいと、銃剣がブラブラしてしまう・・・なので、これでもか!!という力でロックされている。だからロック解除には「これでもか×2」くらいの力がいる。鉄製だからこそできることだ。柔な亜鉛だったらすぐに崩壊してしまうだろう。

ツールボックスをストック内に収容しようとしたら、ツールボックスが途中で止まってしまう。なにが邪魔してるんだか、と思って指を突っ込んでみたら、中に電源コードがあったそうか、ストック内にもバッテリー入れられるんだ!!それならば、オクで見かける「リアルタイプボルト一式」が組み込めるかも知れない。これはよい発見をした。撮影が終わり、片付けをしている時にふと思った・・・両方(アッパーカバー内、ストック内)にバッテリーつないだら、どうなるんだろうか、と。ジャンパーパーツが存在するところを見ると、直列くさい。8.4Vを2本、直列でつないだら「16.8V」・・・超ハイサイクルじゃんwと、一応予想を立てて、バッテリーを両方につないで撃ってみたら、やっぱりハイサイクルだったw お前はMG42か!!と思わず声に出して突っ込んでしまったほどのハイサイクルだった。こんなんで使ったら、メカボ崩壊するだろうな。ちなみに、ストック内にウナギタイプは無理だった。あと1cm穴が深ければいいのだが。MINIにしてみたら、ようやく収納できそうだったが、でもダメ残念。AK74MNのMINI-Sじゃないと無理っぽい。

やっぱRS製はイイ!! RS製で最初に手にしたのはドラグノフだったが、とにかく違和感が一杯だった。当時は何か分からなかったが今ではその理由がよく分かる。RS製は「おもちゃらしくない」のだ。樹脂製のTOYガンはお話しにならないから除いて、同じ総金属製のTOYガンと比べても、違和感が漂う。今まで手にした事のない感覚・・・本物感?とでも言うのか? 俺は本物を手にした経験がないので・・・いや、実は1回ある。中学生の時、親戚のおじさんの猟銃を手にした事がある。その時の「ずっしりとした重量感」「機能が凝縮された感覚」「殺傷力を秘めた恐ろしい手応え」を、今でも良く覚えている。当時持っていたMGCのM16A1も総金属製だったが、それとは全然異なる感覚だった。RS製品を手にすると、その猟銃を手にした時の感覚がそのまま蘇る。単に心理的な現象だろうが、「銃を手にしている」という感覚が手にはいる、貴重なモデルだ。

鉄の地肌はイイ。黒染めの鉄肌は、光の加減でいろんな表情を見せてくれる。特に写真に納めると、所謂「ガンブルー」の青み(シアン系)が強く出てくる。この手触りだけでも、RS製品を手に入れる立派な理由になる。

さて、全鉄製と喜んではいるが、これからが大変。鉄は錆びる。オイルの皮膜を切らさないようにしなければ。ところで、、オイルは何を使ったらいいのだろうか。だれか教えてください!!

 

 

Fサイトベースが後に長くなっているので、バレル自体が短くなったように感じてしまう。

全身鉄と木

銃剣はこの部分だけで待機位置で固定される。

下の方にはアルミ製の銃剣。

鉄の地肌。
 

この部分で固定。

銃剣剣先はハンドガード下部のふくらんだ部分に、うまく格納される。

AK3型とは違い、スリング後部は銃床下に取り付け。
 

銃剣取り付け部のために後に長くなっているFサイトベース。
 

AKとは銃床上部の形が違う。
 

普段見慣れたAKと比べても違和感のない銃剣格納状態。

写真の銃剣はアルミ製。アルミの地肌そのものの仕上げ。

スパイク銃剣剣先の格納状態。しっかりと剣先が保護されている。
 

スパイク銃剣を固定するためのスプリングが超キツいので、ラッチを解除すると自動的にここまで展開される。
 

銃剣展開時は2カ所で固定。

スパイク銃剣が収まる下部ハンドガードのくぼみ。丁寧な仕事がしてある。

ぐらつきとは無縁、強固に固定される。
 

突き刺さりそうで怖いなw
 

カラーもフラッシュハイダーも何もついてない銃口って新鮮
 

本体付属銃剣は樹脂製で、アルミ製は別売り

上がアルミ製、下が樹脂製
 

56-2式と。


AK47と。


56-2式
56式
AK47

AK47と
 

56-2式と

AKM
56式
AK47

AKMと

AK74
56式
AK47

AK74と
 

56式
四四式騎兵銃
 

矢印部分のカバー形状が違う。セレクタレバーの形状も違う。
 

マズル。

外せる。

付属アタッチメント装着。
 

14mm逆ねじなので、AKMのハイダーが取り付け可能。

M4ハイダー。似合わない。

ガリルハイダー。これはアリかもしれない。

付属ツールボックス。これも鉄製。

ツールボックスの中身。56-2式と同じ内容。
 

ツールボックスの穴は伊達ではない。矢印の穴は・・・

この部分のレバーの操作に使う。

先ほどの穴にレバーを組み合わせて・・・

てこの原理で回す。このレバー、素手で動かすなんて常人には無理。こうした工具が必要。

ツールボックスは、ここに収納。と思ったら、奥まで入らない。指突っ込んで調べたら、ケーブル(電源コード)がある・・・もしや?
 

もしやと思って分解してみたら、中からこんなものが。

バッテリーは、本体内。


ここにつないでみる。ウナギは奥まで入らなかったので、MINIにしてみる。

こちら側に付属のジャンパーを取り付けないと、動かない。

ミニはここまでが限度。バットプレートに干渉する。MINI-Sあたりの小さいヤツが必要。
 

両方に接続したら・・・むちゃくちゃハイサイクルになった。そうか、ジャンパーがあるってことは、直列か!!8.4Vを2本直列で「16.8V」・・・そりゃハイサイクルにもなるわなw