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てっぽうのページ

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63式自動歩槍

 

 

?中華製:ライブ・シェル・エアーコッキング

オクで遊ぶのは楽しい。いろんな検索ワード打ち込んで、掘り出し物を探すのが大好きだ。先日「AK」で検索かけたとき、この銃が引っ掛かった。SKSカービンとやらは以前どこかで見たことがあるのだが、この「SKSにAK組み込んだ中華式自動小銃」である63式自動歩槍は初見だ。ぶっちゃけM14みたいに、近代突撃銃への移行期に生み出された「微妙に古くなってしまった最新型」なんだろうな。

値段がビックリ!!8,400円也。送料込みでも1万円を切る。全身これ樹脂。まごうことなき樹脂。機関部のみならず、ストックまで容赦なく樹脂。1万円を切る実力の為せる業か?

ヤヴァイ。63式中華銃、マジこれヤヴァイ。まずスパイク銃剣。

スパイク銃剣を使用状態にした様は、マジかっこヨス。AKの中華ヴァージョン56式的というか旧帝国陸軍の四四式騎銃的というかモシンナガン的というか。非常にヨーロピアンである。ユーロぴあんていすと満載である。中国や日本もヨーロッパの範疇に入れるのならば、だがw

この銃、今の日本では絶滅種に指定されているライブカート方式である。物差しで測ったように、1cm単位で精密に作られた、本物と絶対に間違えてしまうに違いない超リアルなカートを使用する(ちなみに、新品時にはバリ取りをしないと使えませんので注意)。中華の技術力は侮れない!!

しかも、カート先端のBB弾を保持する部分のラバーは、別部品として「ソフトタイプ」が同梱されており、「寒い時期にはこちらを使うように」という注意書きがある。プロのゴルフ選手たちが、ティーショットとパッティングではクラブを使い分けているように、「気温によってラバーを使い分ける」、うーむ、プロ仕様だ。プロゴルファー猿は見習って欲しいものである。中華の科学力は侮れない!!

コッキングハンドルは本体右側の「本来本物ならばこの辺にあるのではないだろうか」と思われる推定位置に、これまた巻き尺で測ったかのように1cm単位という驚異の精度で設置されている。コッキングに要する力は軽くて済む。SS9に200%スプリング入れた程度の驚異の軽さである。中華人の腕力は侮れない!!

コッキングのために引いたボルトハンドルは、「自分の力で戻す」という親切設計。スプリングの反発力で戻すなどという「不確実、危険」な方法は採用していない。これならM16やPSG-1のような不細工な「フォワード・アシスト・ノブ」は不要だ。不完全閉鎖による作動不良で命を落とす人は、今でも世界中で5年に1人という、憂慮すべき現状である。この63式のように「自分で引いたボルトハンドルは自分で戻す」という人間としての基本に立ち返る、まさに親切設計。中華の親切力は侮れない!!

ボルトハンドルの上、ボルトキャリアは、誰がどの角度からどう見ても「本物じゃん!」と見間違わせるほどリアルな仕上がり。だが、プラモ歴40年プラス英検4級の私の目はごまかせない。レシーバーとキャリア部分は一体成形で、キャリア部分はシルバー塗装である。素人の目では決して見破れない、Toy Gunとして最上位に入る成形技術である。決してシルバー塗装の一部がマスキング不良で、グラデーションっぽくレシーバー上にシルバーが付着しているわけではない。私のような書道12級の腕前があってこそ見破ることも可能であったわけだ。中華の欺瞞力は侮れない!!

リアサイトは昔懐かしいタンジェントタイプだ。決して「バネはなく、サイトそのものの反発力に頼っている」「ボタンはなく、サイトリーフはサイト基部のノッチにそってポチポチと動く」わけではない。それは気のせいである。大いなる勘違いである。そんな手抜きを中華がするわけがない。中華の暗示力は侮れない!!

かように、中華が持つ技術力、科学力、腕力、親切力、欺瞞力、暗示力を惜しみなく投入されたこの63式は、出品者の「チープな銃に萌える方、左巻きの方にお勧めします。」という最大級の讃辞に恥じない、21世紀の地球を代表するToy Gunであろう。 だからこの銃を「自分のショウエイMG42と交換してほしい」という皆さんのご希望には、残念ながらお応えすることはできない。

さて、逃避を終了して現実に戻ろう。チープだ。実にチープだ。だけどそれは「タナカ」「ショウエイ」「KTW」のようなお歴々と比較するからだ。8,400円だよ?8,400円!! 今どき、新品だとハンドガンでも買えない価格だよ!? タナカなんかと大して違わない「ちゃんとした」箱に入った「長もの」しかも「超レア」だよ!? 文句言ったらおやしろ様の祟りがある、絶対に。おやしろ様って羽入?・・・だったら祟りもいいかも。

8,400円でこれ買って、苦労してリアルにする、これいいんじゃない?出品者さんは塗装処理でリアル化して楽しんでいるそうだ。俺もそうしようとしたのだが、ここで悪い虫がムクムクと。

  • 俺A:ストックを木製にしたら?当然自作で。
  • 俺B:マジ?そんなん、ムクの木削ってくりぬく能力も腕力も機械もないけど?
  • 俺A:ラミネート。薄板(2〜3mm)の積層では?1枚1枚は、糸鋸でも切り出せるし、内部構造は積層だからくりぬく作業不要。
  • 俺B:63式ってラミネートストックだったっけ?
  • 俺A:「72年に広東省で製造された一部が実験的にラミネートストック」という設定で・・・。
  • 俺C:設定かよw
  • 俺B:マジでできると思ってるわけ?
  • 俺A:完成する成算は7%弱と見積もっています。
  • 俺C:無理ってことじゃんw

という内部葛藤を繰り返し、結果「計画した結果次第でGO!!」となった。で、ホームセンターへ薄板買いに行った。68cm×12cmの大きさで積層1枚。厚さを2mmとすると、ストックの最大厚が46mmなので、積層が23枚必要。ホームセンターで売っている2mm厚の薄板(ベニヤ板)は、90cm×45cmしかないので、この板1枚で積層が4枚。積層は23枚必要だから、90cm×45cmのベニヤ板が合計6枚必要。で、このベニヤ板、1枚680円。4枚で4,080円也。・・・微妙。4,080円で木ストが手にはいるのだから(もうできたと思っているw)安いもんだが、失敗したら完全なごみ・・・捨てるのにまた金がかかる。さて、どうしたものか・・・。

とにもかくにも、今度分解してみる。その結果、木スト製作可能と判断できたら、突貫工事を開始する。ついでに、機関部等のリアル化もやってみたいな。どなたかこの銃の無可動実銃、持ってませんか?細部レポ激しく希望!!

<2007年11月7日追記>

COLONEL-Jさんから、「この63式に入っていた説明CD、YouTubeにあったからリンクすれば?」と教えていただいた。確かに、あのCDの中身、皆さんに見ていただくのはよいアイディアだ。中身を自分でリッピングしてここに貼り付けることもできるが、さすがにそれは憚られたので、あの中身を「楽しんでいただく」ことができなかったが、YouTubeにあるのをエンベットなら無問題。是非、楽しんでいただきたい。