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てっぽうのページ

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M203(Short)

 

 

D-Boys製:ガスカート多弾式

正直、最初にこれを見たときは最強だと思った。まず、バズーカのイメージがある。コンバットの中に出てくるバズーカは、ほぼ100%の確率で敵独逸戦車を撃破した。バズーカさえあれば、戦車(対戦車戦闘用)は要らない、こう考えた。サンダース軍曹のトンプソンは、連射で敵をなぎ倒す。しかも肩付けではなく腰だめだ。仁王立ちの腰だめで戦う・・・まさに漢だ。しかるに、ガーランドのような長いライフルや、大きくて邪魔な戦車なんか要らない、トンプソンとバズーカさえあればいいじゃないか!!・・・こういうイメージがあった。そのイメージそのままで、M203を見た。そりゃ、最強の兵器じゃん!!M16の方は連射できるし、小さいとは言え「バズーカ」までついている。何故米軍はこれを全兵士に持たせないのか?

・・・以上のイメージが全て誤りで、トンプソンは威力と遠射性能でガーランドに敵わないし、M203はバズーカに敵わないだけじゃなく、バズーカも戦車砲には敵わない、と知ったのは、かなり後のことだった。だから、新婚旅行で行ったロサンジェルスのホテルで観た「ランボー 怒りのアフガニスタン」(当時日本ではまだ未公開だった)で、ランボーが敵スペツナズの軍曹から奪ったM203付きのAKが、敵軽車両(装甲車)を爆発の威力で横転させるシーンに「んな馬鹿な!」と突っ込むことができた。もし「M203は、手榴弾を遠くへ飛ばす兵器」と知らなかったら、大変なことになっていたと思う(何が大変か、相変わらず自分でもよく分からないがw)。

さて、手榴弾を遠くへ飛ばす兵器、擲弾筒。これは戦車砲で言えば「榴弾」。戦車砲には2種類あって、主に速度による運動エネルギーで装甲を突破する徹甲弾と、主に爆発による化学エネルギーで装甲を突破する榴弾(成形炸薬弾)がある。前者は速度命なので、120mmの口径でありながら弾体の直径は40mm足らず。運動エネルギーには重量も重要なので、小さい口径を補うために弾体を長くしている。120mmの砲口から直径40mmの細長い弾体が飛び出てくるわけだ(実際にはサボットが弾体のまわりにあるが)。40mmの直径なのに、受ける推進薬のエネルギーは120mm口径分・・・めちゃくちゃ速いぞこれ。初速は秒速1.2〜1.6km・・・マッハ3.6〜4.8!!純粋な運動エネルギー弾だから、炸薬は無し。普通の鉄砲と同じ原理だ・・・めっちゃ速いけど(5.56mmNATO弾で、初速は秒速800〜900m程度)。

一方の榴弾(成形炸薬弾)は、純粋に炸裂のエネルギーと破片による破壊力を狙ったもの(榴弾)や、モンロー/ノイマン効果で高い貫徹力を狙ったもの(成形炸薬弾)がある。どちらも弾体の炸裂による破壊が仕事なので、弾体の飛翔速度は必ずしも速い必要はない。M203の場合は、最初に書いた俺の勘違いのように、「戦車等の装甲を突破して破壊する」成形炸薬弾ではなく、「炸裂のエネルギーと破片による破壊力」を狙った榴弾となる。つか、一番わかりやすいのが「手榴弾」だ。この手榴弾って奴、結構重い。500g以上あるんだが、これって小型拳銃と同じくらい。野球の硬球が141.7g〜148.8gだから、3倍以上の重さ。これ、硬球を100m投げられる人でも、肩を壊さずに投げられる距離って、限られてくる。だからだれかが考えた「火薬の力で飛ばせばいい」と。M203の有効射程距離は150mらしいが、普通の人間の腕力だけで500g以上の物体を150m投げるのは不可能だから、この擲弾筒という奴にはそれなりの意味があるわけだ。

さて、「戦車には勝てない」「車や人を吹きとばせもしない」M203だが、自分の中で最強にかっこよかった銀幕の擲弾筒は、宇宙海兵隊制式パルスライフルM41A1の30mm擲弾筒だ。エイリアン2だ。この銃、カッチョイイ割りには、よく観るとベースのトンプソンがそのまま残っていて、キット買う寸前まで行ったけどやめた。が、スクリーンでのM41A1は、最強エイリアンたちをバタバタとなぎ倒し、30mmランチャーも大活躍だった。

二番目がプレデターの中でシュワちゃんが使ったM16+M203。これについてはこちら参照。

ということで、俺は今まで4つM203を買った。LSのプラモの奴(リアルタイプ)が2個、同じくLSの外見だけタイプが1個。加えてマルイのBB弾単発発射タイプがひとつ。LSのはさすがLSで、とても良くできていた。しかし、プラ丸出しの軽さと、能なし(何も出てこないしw)なのが欠点だった。マルイのは適度に重くて良くできていたが、コッキングが重く、しかも出てくるBB弾は単発(単発×3)なので、余り好きになれなかった。

そんなこんなで先日。衝動買いしたHK416を手にして思った・・・「レイルが余っている」w レイルが余っていると、縁起が良くない。天候は不順になり、洪水が起き、次には雨がふらず日照りになり、飢饉が来る。このままじゃ日本が危ない!ということで、仕方なくレイルを埋める決心をした(SCARのときもそうだったが、だったら無計画にレイルの銃買うなよw)。サイドはレイルカバーでOK、落札。上面はダットサイトで決まり。問題は下面。とりあえずSCARに付いてきたヴァーチカルグリップつけたが、グリップより前のレイルが余っている。これでは洪水は避けられても、日照りは避けようがない!!飢饉だ!! 危機感に駆られ、オクを彷徨う毎日。遂に見つけたのがM203。これだ。これしかない。

でもね、CAWのは高いし、「あの」「客を客とも思わない」「マニアをバカにしている」CAWだしね。なんか嫌だよこの会社。だから他を探した。つか、安いのが欲しい(安いのしか買えないw)場合は、中華に限る。すると、カート付きで1万円を切った出品物が見つかった。今回買ったD-BoysのM203。長い方でも短い方でも、カート付きで8k円程度。カート無しだと6k円程度。愛してるぞD-Boys!!

例によって香港からの直通便。送料は2k円と安かった。バルク(?)中華らしく、取説など無い。ぶっきらぼうに本体と弾、パーツが入っているだけ。ちなみに、PCのハードディスクもバルクしか買ったことがない。今使ってるメインマシン(MacPro)には4つの1.5TBシリアルATA3.5インチが積んであるが、買値は1発11,900円だった。リテール品など買ってられるか!!(・・ごめんなさい、見栄張りました。「リテール品は高くて買えない」がホントです。)

CAWが開発したモスカート互換で、海賊版カートが付属する。全金属製でずっしり重くて、すぐに愛してしまった。このカート、CAWの純正品だと、ショップによっては1発のお値段が、今回買ったM203と同じくらいする。これまた中華万歳だ。

本体はハンドガード部を除き全金属製。ボディは亜鉛合金(だと思う)、結構重い。バレル(筒)はアルミ製で、これは結構軽い。バレルの中には、大きなライフリングが再現されている。銃への取り付けは「マルイ用」「G&P用」「レイル用」の3タイプが用意されて、各パーツが付属している。今回、HK416の10インチバレルなので、M203前部の取り付け部品は使えず(取り付け部品をフラッシュハイダーに取り付けることになるw)、後部のレイル結合部のみで装着した。まぁ、実弾発射するわけでもないから、いいか。

アクションは相変わらず単純で、金属同士が触れ合う音が心地よい。ガスだけ充填した重くてでっかいカートを装填する。筒を後へ戻し、発射準備完了。MADMAXの2連ショットガンガスタイプのような、「押す」だけのファイヤリングピン機構のトリガーを引く。「バシュッ!!」意外と大きな炸裂音がして、一気にガスが抜ける。こ、これは迫力がある。カートにガスをつめる方式は、MADMAXの2連ショットガンと、タナカのM1897トレンチガンでしか経験がない。両者とも迫力とは無縁の銃だったので、モスカート(海賊版)もそうだと思っていたが、中々どうして。

BB弾を詰めて撃ってみる。カートには6本の穴があるので、一つにつき6発装填してみた(36発)。装填したBB弾を保持する機能がないため、ティッシュを詰めて、BB弾が落ちないようにした(皆様への質問。CAW純正モスカートって、このところはどうなんでしょうか)。試射。BB弾の飛びは5m程度。ガスが一気に噴出し、その後でBB弾が出てくる感じ。少々タイトなバレルつけたら、まともに飛ぶかも知れない。まぁ、迫力があるだけでもOKでしょう。

M203つけたHK416は、宇宙海兵隊のM41A1パルスライフルのような迫力が感じられるようになった。つか、重い。許せないほどに重くなった。しかも、ほどよい感じだったヴァーチカルフォアグリップが無くなったことにより、肩付け姿勢が不安定になった。今でも米軍、M203付きのライフル(M16orM4)を持った兵士を分隊に一人配属するそうだが、それ貧乏籤w

マルイのM4やM16A2なんかにもつけてみようかと思ったけど、M4はフォアグリップ内のバッテリー問題があるし、M16A2にはショートタイプは似合わないだろうから、試さなかった。今度ロングを買って、M16A2につけてみたいと思っている。