自分がこの銃の存在を知ったのは、中学生の頃でした。ハンドガンといえば単発でタマを一発ずつ狙って打ちこむのが俺のジャスティス、と信じてやまなかった頃、ハンドガンでフルオートという話を聞いた自分はどこか心の中で「生意気な銃だなコイツ」という印象を持っていました。それが、今となっては「ハンドガンでフルオートカッコイイ!!」となってるのですから、人間って脆いですね。(俺だけか…)
で、Glock18と言えば、ポリマーだのハイキャパシティだのコブラだのと、既に色々な場所で囁かれているほど有名ですが、どうもフィクションの世界ではパットしないポジションにいる不遇な銃であるように感じられます。唯一頑張ってたのが、「Matrix Reloaded」でモーフィアスがツインズの乗った車をコイツでブチ壊したシーンくらいでしょうか。ホント、パットしないなぁ…。
だが、それがいい。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、まずはこのトイガンの存在を知った経緯でも。
実は当サイトで初めて中華製エアガンの存在を知ったとき、当初はVz61を購入するつもりでいました。そこで、「中国製のサソリないかなぁ」、と海外の通販サイトをめぐっていたところ、「Gunner Airsoft」にてモノを見つけたのでした。が、ここでなぜか気まぐれを起こして、ガスガンのページを見てしまい、そこで見つけたのがコイツだった訳です。「へぇー、Glock18かぁ。どうせまた○I○Iのとこの電動フィクスドゥ-のパクリか何かだろ…。」と思っていたのですが、詳細ページを見てみると、何とKSCのパクリでした。(あんま変わんねーか…) しかも、スライドは金属製という情報を見て、自分の中で何かが動きだしました。
「プロデューサーさん!!メタルですよ、メタル!!」
しかし、買うに当たって情報収集をしても、日本語の情報がどこにも無いんですねこれが。しかも、Youtubeの動画を見る限り、大丈夫なものかそうじゃないのかハッキリしません。(ある動画では「金の無駄遣い」などと言われてました。) がそこは、「漢は度胸、何でも試してみるものさ」、と己を奮起させて、購入を決意しました。ちなみに、JingGong(以下JG)といえば電動ガンが有名ですが、このトイガンはJGが初めて製作したガスガンだそうです。初めてのガスガンがGlock18って…。例えるなら、初めて一人旅した行き先が海外、ってなくらい敷居が高そうなのですが(例えが分かりにくいかな…)。なお、最近までJG製のガスガンはこれだけだったのですが、今月(09年6月)になって新たにG17とG18が追加されました。って、またG18かよ…。写真を見ましたが、どちらもヘンチクリンな刻印(C17となってました)だったので、どうせ買うならちゃんとGlockのロゴが入っているこっちの方がいいと思います。
注文から一週間、思ったよりかなり早く到着しました。聞いた話では、税関を抜けるのに下手すると一カ月かかるとかそうじゃないとか…。なかなか仕事が早いじゃないか、GunnerAirsoftさんよ。それと、本家のレビューを見ているとロングマグがあった方が面白いらしいのですが、ロングマグが売ってなかった(本当はお金が足りなかった)ので、今回はノーマルマグを追加で1本購入しました。送料含めて、全部で$96でした。(本体$49+スペアマグ$17+送料$30) 日本円に換算しても、1万円以下です。
外箱は、本家のものに比べると幅があります。中身が本体、取説、エジェクトロッド、ローダー、ホップ調整工具、BB弾の小袋だけなのに、随分と(無駄に)でかいような…。まぁこれくらいは特に気にしません。
取説は、言語と一部内容を除いて、ほぼKSCのコピーです。まさにコピー。何と言っても、「KSC」の文字がそのまま記載されている部分まであるのですから。この辺が中華クオリティーを醸しています。ちなみに本家同様、G17の取説に付け足すような感じでG18の説明書が付属しています。
さて本体ですが、まぁまぁズッシリしてます。スライドは、…アルミ?? ちょっとわかりませんが、確かにメタルです。刻印も入っていますが、多分何度か使っているとうっすらと消えそうな感じです。フレームはABSで、自分の持っているマルイのG17より気持ちガッシリしてます。でも、手にした感じでは重さはそれほどではありません。
18Cの特徴通り、スライド上面にはガスポートが開けられています。本家のABSスライドは、このポートが災いして破損しやすいとのことですが、メタルなら心配ない…、と思います。が、バレルに刻まれたポートから見えるインナーバレルが、なぜか銀色に見える…。そうです、インナーバレルはアルミ製なのです。もしかして、本家も真鍮じゃなくてアルミなのかな?? ひょっとすると、そのうち替えるかもしれません。
一通り見た感じでの良い点と悪い点を挙げますと、
<良い点>
・メタルスライド(これに尽きます)
・メタルスラ…、あぁこれしか無いや…。
・強いて挙げるなら、粗雑ながらも本家の特徴をコピーしている。
<悪い点>
・表面仕上げは全体的に粗雑。
・特に、スライドのバリなんかが多い。
・リアサイトのホワイトも入れ方が適当。しかも、謎の金属片が挟まっていた。
・フレームの手触りがあまり良くない…。
・グリップ部の刻印くらい入れていいんじゃないか…?
・ランヤードリングは無い。(多分本家通り)
・その他(アバウトでごめんなさい)
本家を持っていれば、もっと色々比較できたのでしょうが…。見当たる感じではこんな所です。…って、随分短所が多いな…。個人的には、トリガーセイフティーのバリが一番気になりました。でも、プラ部分であれば自分で手を加えられるので、そんなに気にする点では無いと思いました。問題は、スライド部分です。コイツばかりは、簡単に手が付けられません(金属加工出来れば話は別ですが)。写真を見てもらえれば分かるように、かなり雑です。エジェクションポート周りやセレクター付近の成型具合がキてます。自分は、我慢できるのでいいですが、気になる人はかなり気にすると思います。
でも、スライドがアルミってのは、やっぱり独特のチャキーン!!感(何だそりゃ)があって良いものです。特に自分は、今回このチャキーン!!を楽しみに購入したようなものなので…。もう、届いてからずーっとヘヴン顔でチャキーン!! チャキーン!!です。どう見ても変態です。本当に(ry
さて、実際に撃ってみました。付属のローダーを使って、マガジンに弾を流し込みます。が、スペアマグの方はリップの形状上、弾が引っ掛かりやすいらしく、手で込めた方が楽でした。この辺はやっぱ個体差かな…。しかも、ガスを注入するのですが、全然注入するときの「シュー」という音が聞こえません。しかも、かなり入れているはずなのに、全然ガスを吹かない…。よほどタンクの容量が大きいのか、ちゃんと入っていないのか…。(入ってはいるようですが)
感想としては、「へぇー、メタルスライドってこんな感じなのかぁ…」でした。リアクションが薄くて申し訳ないのですが、恐らくYouTubeで実射動画を見ていただいた方が、実感はある程度掴めるんじゃないかと思います。スライドが動くたびに、例のチャキーン!!という音が響くのは良い点だと思います。ただし、スライドが金属になった分、動きは多少モッサリするかもしれません。それと、やっぱりノーマルマグだと面白みに欠けます。予算に余裕があれば、本家かKWA製の50連マグを用意しておくといいかもしれません。
気になるのは、たまにスライドを引いてもセレクターが動かせないことや、トリガーを引いても動かないことがあることです。一度スライドを外して、ハンマー周辺のレバーを押してやると改善したりしますが。そのうちメンテしなくちゃなぁ…。
あと、画像にあるようにスライドが閉鎖不良している場合もあります。この状態ではセレクターすら動きませんので、スライドを一度引いてやるか後ろから押し込むかすると、動きます。
それと、なかなかスライドストップが利きずらいです。多分、何発も撃って馴らしていくか調整を少し加えればかかるのかもしれませんが、フルオートだと全然かかってくれません。もしかすると、ガス圧が低下してるのが原因かもしれません。何回かフルオートで撃つと、あっという間にガスが無くなるので。スライドの動きも、初めに比べてみるみる小さくなっていくのが分かります。
あと、ホップ調整も出来るようなのですが、パーツが干渉するのとダイヤルが固いのとで、難儀するかもしれません。そもそも、コイツは狙って撃つものじゃないと割り切った方が都合がいいかもしれません。
という訳で、幼稚な文章でしたが、以上でJG製Glock18のレビューとさせていただきます。それなりにクオリティの低さは目に付きますが、それでも安さに魅力を感じるという方は一つ手を出してみるのもおもしろいかもしれません。
このレビューが、JG製Glock18の購入を考えていらっしゃる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
P.S. 個人輸入で海外製のトイガンを輸入しようと思っている方は、注文時に「0.98J以下に初速を落とすこと」と「初速証明書を付けてもらう」ことを忘れないようにしましょう。税関で大変な目に遭う、という話をよく聞きます。