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模型のページ

最近の模型、ハンパない。エッチングとか真鍮削りだしとか紙製シートとかハイモールドとか。素人の域を超えてる?いや、 素人でもすごいことができる時代?そう、そうに違いない!!明るく前向きにポジティブに考えて模型を楽しみませんか?と皆さんを模型地獄へ誘ってみたりw

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空母を作ろうと思います。

 

 

帝国海軍航空母艦

311の後、いろいろあって、てっぽは2011年中は自粛し、代わりに帝国海軍航空母艦に打ち込むことになった。詳しい経緯は聞いてもおもしろくないし、話す方もおもしろくないので、略。

決戦兵器である戦艦の戦闘を補佐するという欧米諸国の空母運用論に対し、集中投入によって決戦兵器にするという「航空主戦論」は、日本のみが為し得た革命だったと思う。日本海海戦という栄光・・・(逆に言うと)足かせがあった日本帝国海軍が、よくできたもんだなと、しみじみ思う。

さて、空母と気軽に口にするけど、俺はどれだけ空母について知っている?ということで、お勉強して表にまとめてみました。

空母まとめ表01

表は「竣工順」。日本初の「鳳翔」から最後の空母「信濃」まで全25隻。右端の図は、搭載機数のイメージ化であり、空母の大きさを示すものではないので注意。搭載機数は補用を合わせた数で、データは全てWikiからとした(書籍等持ってないしw)。色は最期を示す。特に海戦により没した空母は赤丸を冠した。

そうか、そうだったのか・・・と、知らないことばっかだった。正規空母は全10隻(赤城と加賀、龍驤や信濃を正規と呼ぶならば、だが)。ミッドウェイとソロモン海戦で一気に5隻(赤城、加賀、飛龍、蒼龍、そして龍驤)を失った後、日本に正規空母は瑞鶴と翔鶴のみの時代が2年近く続いた。代わりに続々就役したのが商船や客船等の改装空母(特設空母)。が、特設空母の末路は雷撃や停泊中空襲など、敗戦の坂を転げ落ちる海軍の典型的なものばかり。満を持して竣工された大鳳も海戦中(夜間)の雷撃+ガソリン漏れで壮絶かつ悔しさ満載の最期を遂げた。信濃は、艤装のための回航中に雷撃で沈んでるし。遅きに失した量産型、改飛龍級の雲龍型(雲龍、天城、葛城)に至っては、完成したことはしたが、乗せて戦う艦載機が不足してまともに運用すらされなかった。やることもなくて碇泊中に空襲で沈んだ天城などは、その悔しさは想像を絶するものだったと思う。(なお、戦争中に敵の手によって沈められた空母は、この天城が最後。)

こうしてみてみると、ミッドウェイで失った4隻の正規空母(赤城、加賀、飛龍、蒼龍)って、本当に帝国海軍の至宝だったんだな、と。ミッドウェイ島への第2次攻撃準備を途中で空母攻撃へ切り替え、その最中に盲点の高空からの急降下爆撃で瞬時に被弾、誘爆、ガソリン着火で炎に包まれてしまった赤城、加賀、蒼龍の精鋭達、本当に悔しかったであろう。ヨークタウンに一矢報いることができた飛龍は、その点ではましだが、結局多勢に無勢、滅多打ちされて沈むしかなかった・・・悔しかったであろう。

かつての真珠湾攻撃でチームを組んだ4隻を失い、たった2隻となってしまった正規空母の瑞鶴と翔鶴。活躍はしたが、最期は悲惨。兄弟のうち被害担当艦と呼ばれることになった翔鶴は、空母らしく敵空母と四つに組んで戦うことはできたが、その結果は七面鳥撃ち海戦・・・実力発揮などできず最期を迎えた。一方の瑞鶴はもっと悲惨で、海の王者は戦艦ではなく空母ということを証明して見せた当の本人(真珠湾の最期の生き残り)、最期は戦艦部隊突入のためのおとりだった。しかも、立派におとり役を務め(ハルゼーを北方へ釣り上げた)、「沈む」までの任務を立派に果たしたのに・・・肝心の主力、戦艦部隊はレイテ湾に突入せず反転。まさに「犬死」となった(突入していたら、犬死数はもっと増えたとも言えるが)。さぞかし悔しかったであろう。

日本初!の装甲甲板を持った強襲空母「大鳳」、不沈艦大和の船体を使った突入(中継)空母「信濃」、量産に徹して数をそろえようとしたシリーズ「雲龍、天城、葛城」・・・彼らの最期は上に書いた通りだ。さぞかしむちゃくちゃ悔しかったであろう。

さて、そんな悔しさを、痛み故に忘れてしまうのではなく、せめて日本人として後世に残したい、そんなところが今回の「衝動行動」の理由でもある。が、たかだか模型の素人がシコシコと模型作ったところで何ら戦局、いや、世を変えることなどできない。しかし、少なくとも一人、「命を捨てて日本のために戦ってくれた方々」を偲び、泥縄的に戦局に投入されて消耗していき、ついには消滅してしまった帝国海軍を模型で再現、以て供養とする「独りよがりの好き者」がいてもいいじゃないか!という。なんかよくわからなくなってきたが、「悲運のうちに消滅した帝国海軍連合艦隊を、俺が21世紀に再現してやる!」ということだけは確かなようだw

 

 

とりあえず完成間近の7隻。
右から「赤城」「加賀」「大鳳」「翔鶴」「飛龍」「天城」「冲鷹」。

 

 

長谷川製赤城、長谷川製加賀。
赤城は自分マスキング、加賀は市販甲板キット(甲板シート、既成マスキング)使用。赤城の制動索は0.3mmワイヤ。赤城の日の丸はパソコンの白紙粘着シート(赤で作って切り抜いて使用)。

 

 

大鳳は自分マスキング、金属甲板仕様。翔鶴は市販甲板キット使用。

 

 

飛龍、天城ともに、自分マスキング。デッキタン色ばかりじゃおもろくないので、飛龍は茶色を少し混ぜてみた。天城は思い切って茶色だけにしてみた。リノリウム張りの飛行甲板、あり得ない? 飛龍の白ラインは全てパソコン用の白紙粘着紙シート。楽だった。

 

 

冲鷹も自分マスキング。最前列の対空砲のみ連装になっているが、本来は単装砲。制作中に床に落としてしまい、そのままゴミに紛れて行方不明。単装砲のストックはないので、仕方なく連装砲に。こだわらないこだわらない・・・。

 

 

制作中。右上から「フジミ製赤城甲板」「蒼龍」「隼鷹」「フジミ製赤城船体(天城の予定)」「瑞鶴甲板」、下右から「フジミ製扶桑」「瑞鶴船体」「筑摩」。

 

 

艦載機、制作中。大半がウォーターライン共通パーツの艦載機(ゼロ戦、九九艦爆、九七艦攻)。脚は各社のエッチング試したが、どれも薄すぎて嫌い。仕方なく、簡単かつそれなりにかっこよく見えるオリジナル方法で制作中。艦攻の抱える魚雷も自作中。あまりの細かさに、己の限界を超えてると自覚。ピットロードの完成品を入手中(軟弱!!)。下の艦橋は隼鷹と赤城(天城)。

 

以上のように、素人が背伸びしてる様子がよくわかると思うが、その通りだから責めないように。

連合艦隊再現に当たり、己に課した制限は以下の通り。

  1. 手すり、フェアリーダー等、己の技能を大幅に超えているものには、手を出さない。
  2. 量産に徹し、特定の個艦に時間を多く割かない。
  3. 職人的技能が必要な加工には手を染めず、工数が多くなっても素人が確実にできる作業に徹する。
  4. ある程度の金で解決できることは、迷わず金の道を選ぶ。
  5. 史実にあまりとらわれず、ある程度の「if」を許す。「震災でキールを破損して廃艦が決まった天城であったが、加賀を空母に改装し始めてから、『キール直して使わね?もったいないし』とか偉い人が言い出したので、天城も内緒で竣工しちゃいました!」的な。

では、ゆるりゆるりと公開していくので、観てくれたらうれしいです。