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2007年1月21日

エピソード27:iPod

 

健康診断の結果、運動不足が発覚。「皮下脂肪がほとんど無いのに、内臓脂肪がすごいですね。」と。「お前はデブだぞ」と。身長181cmに対して、20年前は体重58kg、10年前は60kg、今は87kg。身長のわりには、目くじら立てるほどの体重ではない。「増加分のほぼ全てが内臓脂肪であることが問題なのですよ、明智さん。」と。

12年前に勤務形態が変わった。1日の大半を立って過ごす仕事だったのが、一気にモニタの前張り付きになった。夜も遅くなった。眠気覚ましのために、大量のタバコを吸う。喉が痛くなるので、飲み物を飲む。ノドの痛みを和らげるために、甘いモノを飲む。それでも眠気に負けそうになるので、喰う。色々喰う。眠らず仕事ができる・・・。こんなん繰り返してたら「フォアグラ」になったぞ、と。「毎日、4km以上歩きなさい」とお医者さんは言うわけだ。

元来運動が大嫌いな俺ではあるが、豚は嫌だ。「飛べない豚はただの豚さ」とポルコみたいに格好良く言える豚ならばいいが、今の俺には「飛べない俺はただの豚さ」としか言えない。仕方なく、お医者さんの言うとおり、歩くことにした。

初日。21時頃家を出て、タバコの自販機経由、3つ向こうの橋を渡って一回りすることにした。地図で割り出した距離は約4km。正確には3.14kmなのだが、今の学校では円周率を4で教えるそうなので、3.14km≒4kmである。予算の厳しい職場のサーバーのサブ・バックアップをいかに格安に済ますか、あれこれ考えながら歩き、自販機でタバコを買ってその場で開封、一服する。古いPCをLinuxで再構成してサブ・バックアップサーバーにした場合の、バックアップ・スケジュールについて具体的に考えていたら、家に着いた。万歩計を見たら歩行距離800m。自販機で無意識に引き返してきたようだ。誓って言う、無意識だ。寒かったのは事実だが・・・。

翌日もそのまた翌日も、気がつくと家に着いていて歩行距離は800m。「これではいけない!!」と、対策を考える。音楽だ。音楽を聴きながら歩けばいいのだ。iPodの出番だ。

俺が最初にiPodを買ったのは、小学校3年生の時だから1970年、大阪万博の年だ。 嘘だ(書いてしまってから、ちょっと後悔した)。初号機のiPodが出て、即買った。5GBで、ホイールが機械式(回る)のやつだ。車載用に買った。俺の住んでいるところは田舎なので、公共交通機関は時間にゆとりのあるお年寄り専用だ。バスが1時間に1本、JRは数時間に1本程度。 市の面積は東京都の2/5。東京都の全区部よりも広い面積で「バスが1時間に1本、JRは数時間に1本程度」「バスが網羅していない地域の方が圧倒的に多い」。移動には車が必須だ。だから、iPodを買っても、使う場所がない。公共交通機関や徒歩が当然の高校生だったらいいが、自家用車通勤が当然である大人には、使い道がない。だから俺は、車載にした。

初号機はシンクロの成功率が低かった。 嘘だ(一応言ってみたかっただけだ)。シンクロに失敗したことなど無い。ホイールが機械式で実際に回った。くるくる回った。分解してみたら、ホイールの裏側の外周に沿って金属の重りが装着してあり、あの「重々しい、慣性感のある回し心地」を生み出していた。車載用としては、これが欠点になった。何かの操作をすると、液晶のバックライトが点灯するのだが、車にかかるGによっては、このホイールが「微動」してしまう。iPodの搭載位置は、ダッシュボードのメータ横だ。昼間なら気づかないが、夜だと室内灯をつけたときよりも明るい光にビックリする。結局、夜間はロックをONにした。操作のたびに解除しなければならず、煩雑だった。この初号機は、弐号機購入後、人にあげた(ので、ここに写真が貼れない)。

弐号機は、ホイールがタッチパッドになり、HDDの容量が増えて薄くなった。それ以外は初号機と同じだ。これまた発売と同時に買った(HDD10GB)。

 

いつみても、秀逸な操作系のデザインだ。夜間、メーターから漏れる微光だけで、間違えずに全ての操作ができる。特にホイール周りの4つスイッチの配列はすばらしい。位置と働きが直感的に良く分かる。

参号機は、ボタンデザインが一新された。これも発売同時買いだった(HDD10GB)。下の写真ではiTripが頭についた状態である。iTripとは、iPodの音をFMで飛ばす装置だ。FMで飛ばすと言っても、FM放送局になるわけではない。そんな馬鹿なことを考えるのは俺だけですかそうですか。

 

ホイール周りのボタンを止め、ホイール上部に横に並べてある。歴代iPodの中で唯一「ホイール中心の操作系レイアウトではない」機種だ。正直、操作しにくい。手に持って、ボタンを直視しながらの操作なら、この参号機は操作しやすい。が、車載で手探り状態だと、どのボタンが何なのかわかりにくい。「右から2番目がポーズ」とかは分かってはいるが、手探りだとどのボタンが何番目なのかが分からない。しかもタッチボタン。触っただけで反応するので、「何番目の・・・」と手探りもできない(誤操作となる)。何故こんな「Appleらしくない」デザインとなったのか。以下俺の予想。弐号機は機械式ホイールをやめてタッチパッドになったのだが、その周りにある4つのボタンは機械式だった。そこで参号機では、この4つのボタンもタッチ式にしようとした。ところが、従来通りホイールの周りにタッチボタンを置くと、非常に操作しづらい。なぜならば、タッチ式はホイールでもボタンでも、ボディより「引っ込んでいる」からだ。ボディより膨らませた場合、誤操作が頻発するだろう(その証拠に、この参号機のホイールもボタンも、全て引っ込んでいる)。引っ込んだボタンの場合、それを押すためにはある程度の面積が必要だ・・・なにしろ引っ込んでいるから。ところが、ホイールの周りのボタンには、そのような面積は取れない。面積と言うより、幅だ。細い溝のようになってしまう。指の向きによっては「押せない」ボタンになってしまう。で、仕方なく指で押せる面積を確保した丸いボタンを、横に並べたぞ、と。うーむ、泥縄だ。この後、ホイール自体を「押せるボタン」として、Appleはこの問題を解決した。実にAppleらしい優等生的な解答だった。だから俺はこの参号機が好きだ。iPodという、歴史に残るであろう製品の発達過程に生まれた、「出来の悪い子」だ。出来の悪い子ほど可愛いモノはない。未だにこの参号機を、俺は車載で愛用している。ちなみに弐号機は、かみさんの車で車載状態となっている。

我が家のどら息子が中3の時、貯めたお小遣いでiPodMINIを買った。

 

これは格好良い。実にApple的なデザインだ。アルミのボディと、シンプルな(しかも十分な機能の)操作系。あまりに格好良かったので、「赤が出たら買う!」と決意してたら、いつの間に消えてしまって、Nanoに移行してた。悲しかった。息子がこれを買って1年を過ぎたとき、壊れた。HDDが逝った。保障期間は過ぎていたので、有償修理となった。1万9千円ほどだった。4千円ほど足せば、最新のNanoが手にはいる。当然修理代は息子が出す(ちなみに息子は、お年玉やお小遣いを貯めていて、俺より遙かに金持ち)。息子にどうするか訊いた。息子がNanoを選べば、俺は壊れたこのMINIを手に入れて、1万9千円で「絶版MINI」が手にはいるわけだ。息子の返事は「修理する」だった。Nanoの方が小さいし格好いいし液晶がカラーだし!!と説得したが、「Nanoは格好良くない。小さい必要もない。液晶がカラーの必要はない。なにより、MINIのデザインが気に入っている!」と。ガキのくせに、モノの本質を見極める目は持っているようだ。で、修理に出した。返ってきたMINIを見てびっくり。「新品」。そう、AppleでのiPodの修理は、「新品」「リビルト品」「中古」のどれかとの「交換」なのだ。返ってきたMINIは、外観を見る限り傷ひとつ無い完全な新品だった。息子がミーハーなら、この「絶版なのに新品のMINI」が俺のモノになっていたのに・・・。

で、冒頭の「健康のために歩け」の話に戻るわけである。俺のiPodは、参号機のみだ。可愛い「出来の悪い子」は、長年の酷使でバッテリー残量がほとんど無い。放電と充電を数回繰り返しても、30分も保たない。ウォーキングの友にはできない。かみさんのモノになっている弐号機はバッテリーはまだOKなのだが、入っている音楽の方向が俺とかみさんで全然違う。毎晩曲を総入れ替えするのも面倒だ。同じことは息子のMINIにも言える。仕方なく、新しいのを買うことにした。「大きいの」か「ナノ」か「シャッフル」か。迷わず選んだのが「シャッフル」。

 

車には参号機があるし、室内ではiPodの出番はない。気に入った曲を入れて流しっぱなしにするだけだから、曲選択の画面は不要だ。つか、「音楽を聴く」以外の機能は一切いらない。スケジュールやカレンダーや電卓なんて、携帯で十分。が、Shuffleを選んだ最大の理由が「格好いい」から。俺が「最高に格好いい」と思っているMINIと同じコンセプトのデザイン。ちょうどMINIを真横にぶった切って小さくした感じ。アルミの地肌をメインにしているところも、MINIやMacBookProと同じ。

Appleストアで夕方に注文したら、翌日の夕方に届いた。売れてないのか(在庫だぶつき)?

 

小さいと思ってたが、実際に手にしてみると、想像以上に小さい。MINIの液晶画面とほぼ同じ大きさ。

 

正直、MINIとShuffle弐号機以外のiPodは好きではない。「iPod大」は、未だに裏から見ると「カイロ」に見えてしまう。あるいはお医者さんが使う、何かの道具のイメージがある。NanoはFRISK。どう見てもFRISKである。Shapens you up !である。一時期、Nano買って、裏側にFRISKのシール張ってやろうかと、真剣に考えたモノだ。その資金は、89式に化けたが。

 

 

弐号機

 

参号機

 

MINI

 

Shuffle