2番は残念ながら、「DHCPで1箇所、固定アドレスで1箇所、計2箇所」にしか対応しない。自分の環境では「自宅」「職場」「22の支所や営業所」という合計24個の切り替え選択が必要だ。したがって、「1.netshコマンドの利用」を選択することにした。
まず、自宅の環境で設定して、次のコマンドを入力。
netsh -c interface dump > c:\home.txt
|
おお!懐かしのDOSコマンドである。「netshでネットの設定を調べて」「dumpで吐き出せ」「吐き出し先はCドライブのhome.txtだぞ」と。
次に、職場の環境で設定して、次のコマンドを入力。
netsh -c interface dump > c:\work.txt
|
これで、home.txtとwork.txtという自宅用と職場用の二つの設定ファイルができあがる。以降はDOS窓で次のコマンドを入力して環境を切り替える。
netsh -f c:\home.txt ← こうすると、設定は自宅用になる。
netsh -f c:\work.txt ← こうすると、設定は職場用になる。
|
ただ、環境を切り替えるときに、毎回DOS窓開いてこの呪文を入力するとなるとキツイ。だからBATファイルを組む。
この1行を記述したテキストファイルを、拡張子.batで保存すればできあがり。echoをoffにしていないので、毎回DOS窓が開いて処理過程が表示され、処理が全て終了すると自動でDOS窓が閉じる。うっとうしければ#echo
offを1行目に入れればいい。
さて、こうして作成されたhome.batとwork.batという2つの実行ファイル(アイコン)をデスクトップに置き、環境切り替えを確認。しっかりと切り替えが出来た。久々のDOSコマンド記述だった。echo
offなんて、忘れかけてたし。
ここで問題発生。確かにネットワーク環境は切り替えることが出来るようになったのだが、職場ではプロキシ経由でインターネットや社外(支社や営業所)とつながっている。自宅では当然proxyは組んでいない。と言うことは、IPアドレスは一発切り替えが出来ても、プロキシの設定は毎回、インターネット・オプションを開いてON/OFFしなければならないのか?
途方に暮れていても仕方ないので、netshが作成した設定ファイルhome.txtを開き、中の記述を参照する。あった、あった。コメントで「proxy
settings」という項目があった。残念ながらここは空欄だ。書式さえ分かれば、自分で記述するのだが。
あきらめきれずにネットをふらついていたら、よさげなものが見つかった。その名もnetsh_exと言う。

これがnetsh_exのフォルダ内である。


netsh_exを起動すると、この画面がでる。切り替えたい設定名を選んで切り替え実行をすれば、ネット環境をワンタッチで実施可能である。ここまでは、(見栄えは悪くても)自作BATファイルによる切り替えと代わりはない。このソフトの優秀なところは、「プロキシ設定も同時に切り替え可能」な点だ。環境をセットしたら「今の設定を保存する」をクリックすると、保存名と保存先の指定ダイアログの前に、「プロキシ設定も保存しますか?」と訊いてくる。半信半疑で試してみたら、見事アドレス設定だけでなく、プロキシ設定も切り替えることが出来た。
いやぁ、Windowsフリーウェアって優秀だね。ちょっと感動した。OSが標準で搭載してきたらもっといいんだけどねwww