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オマエら、ぬこたんを軽く見ない方がいいぞ。ぬこたんはオマエらを軽く見てるぞ。

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2006年3月4日

エピソード21:ガムテープ(後編)


地雷の設置位置が決まり、決戦の時は来た。
5月14日、天気晴朗なれど波高し。
つか何月何日だったかなんて覚えてないけど。

地雷の設置位置は4箇所。
人道的見地から、地雷設置は1箇所のみ。
居間側の1か2、玄関側の3か4、どちらに設置するか、ちょっと悩んだ。
玄関側の3と4は板の間なので、設置したガムテープが剥がれにくい。
畳の上である1か2にする。
1か2かについてはどちらでもよいのだが、俺は偶数が嫌いなので1にした。

決戦当日の記録では、「誰が」「どっち方面へ」通ったのかと、地雷を踏んだのか否かだけしか載っていない。
その記録をもとに、当日の戦闘を振り返る。

(1)ネコジ(四男チビ、白いパンツ黒猫、ニヒルな天才児)

居間側から玄関側へ通過。
地雷設置位置よりも進行方向に対して少し右側を通過。
地雷踏まず。

(2) ポミー(三男、しっぽ曲がり黒、ちょっとマヌケ)

玄関側から居間側へ通過。
地雷設置軸線(Y軸)ドンピシャで通過。
地雷踏まず。

(3)ペル(次男、完璧黒、普通の猫)

居間側から玄関側へ通過。
地雷設置位置よりも進行方向に対して少し右側を通過。
地雷踏まず。

(4)ネコジ(四男チビ、白いパンツ黒猫、ニヒルな天才児)

玄関側から居間側へ通過。
地雷設置位置よりも進行方向に対して少し左側を通過。
地雷踏まず。

(5)母

居間側から玄関側へ通過。
地雷設置位置よりも進行方向に対してかなり左側を通過。
地雷踏まず。
戸の開き幅20cmを100cm位に広げてしまう。
俺の言動に不審な目を向け始める。

(6)ペル(次男、完璧黒、普通の猫)

玄関側から居間側へ通過。
地雷設置軸線(Y軸)ドンピシャで通過。
地雷踏んだ!!

ついに ペル(次男、完璧黒、普通の猫)が踏んだ。
右前足である。
踏んだ瞬間には何も反応がなかったが、次に右前足を踏み出した瞬間にの場にペシャッ!と崩れ落ちて、右前足を盛んに舐めたり囓ったりし出した。
ひどく苛立たしげだ。

今度は粘着力が強いので、なかなかガムテープは取れない。
牙を立てようにも、ガムテープの切れ端は小さく、しかも全体が完全に肉球に張り付いてしまっている。
舐めて取ろうにも、そこまで密着してしまったものはなかなか取れない。
次第にペル(次男、完璧黒、普通の猫)の苛立ちがつのり、ついにペル(次男、完璧黒、普通の猫)の中で何かがキレた。

ペル(次男、完璧黒、普通の猫)は一番手近にいたイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)に襲いかかり、激しく攻撃を始めた。
「ちょっとちょっと、またかYO?俺何もしてないじゃんYO!ちょっとヤメてYO、痛いYO!!」とイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)は悲鳴を上げるが、「うるさい!ネチャネチャがくっついてムカつくんだよ!!いつもいつも!!」とペル(次男、完璧黒、普通の猫)は容赦しない。
ちなみに俺は猫語検定2級だ。
「そりゃないよぉーーー」とイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)がダチョウ倶楽部のように返す間もなくペル(次男、完璧黒、普通の猫)はまたその場にペシャッ!と崩れ落ちて、右前足を盛んに舐めたり囓ったりし出した。
どうしても我慢できないようである。

結局、ペル(次男、完璧黒、普通の猫)しか踏まなかったし、ペル(次男、完璧黒、普通の猫)は前回が見テープがくっついたときと同じ反応だった。
残念というよりも、俺がいかにマヌケか証明しただけだった。

その後も地雷を何度も仕掛けたが、もう誰も引っ掛からなかった。
よく観察していたら、「こいつら気づいてねぇ?」と気づいた。
イチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)ですら引っ掛からなかった。
ポミー(三男、しっぽ曲がり黒、ちょっとマヌケ)は地雷のにおいをかいでいた。
ネコジ(四男チビ、白いパンツ黒猫、ニヒルな天才児)は いつも地雷ギリギリのところを踏んでいる。
いかにも「フンッ!ボケが。引っ掛かるかっつーの」といわんばかりにギリギリだ。

姉は3回引っ掛かっていた。
敷居を平気で踏むマナーの悪さ故だろう。

猫を軽く見てはいけない。
猫が間抜けな面を見せたら、それは「ヤラせ」だ。
自身を可愛く見せる、生きる知恵だ。
そんなヤラせに引っ掛かってモフモフしてる人間も間抜けなもんだ。
と言いつつ、実際猫はマヌケだ。
間抜けな人間と猫の関係・・・だから猫は愛される。

 

次回は「二匹が一匹に」を公開する。