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オマエら、ぬこたんを軽く見ない方がいいぞ。ぬこたんはオマエらを軽く見てるぞ。

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2006年2月11日

エピソード9:尻がかゆい

俺には絵心がない。
図工や美術といった授業では、俺の作品が理解されたためしはなかった、などとかっこつけても仕方ないな、実際下手だった。
その反動か、コンピュータと出会って進んだのがそっち方面だった。
Photoshop、Illustrator、Shade、Director、Premiere、FinalCutPro・・・。
CG-ARTSの画像処理2級やマルチメディア2級、Appleのマルチメディア2級なんかを取った (取ったけど職場じゃ認められなくて何も良いことはなかったけどねw)。

絵心の無さをコンピュータという道具でカバーして生きている俺だけど、今回の状況を一発で説明できる絵は描けない。
技術がいくらあろうが、やっぱ絵心が欠けている以上どーしよーもない。
特にヌコ様のような生き物は無理である。
だから今回は、文章による説明に終始する。
非常に分かりづらいと思うが、ヌコ様に免じて勘弁してやって欲しい。

今回のエピソードは、四兄弟のどの猫という個性の指定はなく、ヌコ様全般に観られるであろう特異行動である。
また、世間一般的には「ああ、アレかぁ。この世界じゃ珍しくネーYO」と言われるかも知れないが、俺は今まで2回しか目にしたことがないので、そんな世間一般の常識を受け入れるつもりはない。
つまり、俺が珍しいと言ったら珍しいのである。

初めて目にしたのは、いなくなる寸前のイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)だった(いなくなるエピソードは後日)。
そのころのイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)は、既にデブを通り越して巨大だった。
毛繕いで両足を広げ、股間をなめるのが苦しそうだった。
だからいつもイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)の尻は汚かった。
その怪現象はそんな状況で起こった。

その姿勢を、人間で説明しよう。
まず、両足を軽く開いて座る。
両足は伸ばしたままである・・・そのまま後ろから押してもらえば、体育の前にやらされた前屈運動になる、あの姿勢だ。
ちなみに、身体が異様にかたい俺にとって、柔軟運動は正味拷問だった。
特に前屈が苦手で、スポーツ検査とやらの前屈(立って足伸ばしたまま、前へかがむやつ)での記録は、常に「マイナス20cm」とかで、みんなに馬鹿にされた。
教師にも馬鹿にされて、グレかけたもんだ。
閑話休題。

開いて伸ばした両足の間に両手をつく。
その姿勢で両足の先を上に上げる・・・すると、両手と尻だけが地面についている姿勢になる。
この状態で、両手を使って前進する。
なんとこれで、「尻(の穴)」が地面にこすりつけられて、「かゆみを抑える・・・掻く」動作となるのである。

なに?「手で掻いた方が早い」?
な、おま・・・猫が手で尻を掻けるか?
そんなヌコ様だったら全財産投げ打って手に入れて毎日拝むわ!!

なに?「ズボンや下着があるので、尻穴を掻いたことにならない?」
な、おま・・・猫がズボンや下着はいてるか?素っ裸でやってみろや!?おお!?
(注:絶対に独りだけの場所でやることをお勧めする。人生の全てを失う可能性がある。)

このイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)の特異行動は、「尻穴が痒い」→「手で掻けない」→「口も届かない(デブだから)」→「尻穴が痒くて耐えられない」という極限状態においてイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)が採り得る最後の選択肢だったと思われる。

この特異行動の目撃者は俺だけで、家族に話したが信じてもらえなかった。

次に目にしたのは、イチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)がいなくなって数年後だったと思う。
ペル(次男、完璧黒、普通の猫、家康)だった。

かつてイチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然) が見せたのとまったく同じ行動だった。
異なったのは、まず移動距離である。
イチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)は10cm程の移動距離であったが、ペル(次男、完璧黒、普通の猫、家康)の移動距離は30cmを越えていた。
次に異なったのは移動速度。
イチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)は左右の前足を前後する毎に、両足が上下に揺れて、非常に不安定な姿勢の下、毎秒2cm程度の移動速度であったが、ペル(次男、完璧黒、普通の猫、家康)は前進中両足が揺れることもなく、きれいな姿勢のまま毎秒3cm以上の高速移動を果たしていた。
この移動中、イチ(長男、ブチ、デブ、馬鹿、天然)やペル(次男、完璧黒、普通の猫、家康)の両目は真ん前の1点に固定されて見開かれ、何かに憑かれたような目だった。
正直、怖かった。

このときも目撃者は俺だけで、家族から「馬鹿」という称号を賜った。

その日、俺は思った。
もし夜中の公園でヌコ様たちに取り囲まれ、ヌコ様全てがこの移動方法で、あの「何かに憑かれたような見開かれた目」で、まっすぐ俺に迫ってきたら・・・
その夜、悪夢にうなされたことは言うまでもない。

ちなみに、上の二匹が特異行動を実施した場所・・・二匹の尻穴が直接こすりつけられた場所は、いつも親父が寝ころんでTVを観つつ、そのまま寝てしまうちょうどその頭の位置であることに俺は気づいた。
いつも親父はその場所(カーペット)に直接顔をこすりつけるように、よだれを垂らして寝ていた。
思春期で親父とけんかばかりしていた俺は、そんなことでちょっとうれしかった。
今ではそんな気持ちになったことを反省している。

 

汚いネタが出たことにより、記憶中枢が刺激された。
特に酒に酔って寝ていた親父の姿から、「あの」事件が思い出された。
次回は恐怖の「あの」事件を公開する。
次回まで覚えているように祈ってくれ。