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くるまのページ

ハイブリッドとか電気自動車とかエコとかの時代なんだろうけど車はやっぱガソリンです。
こうして、人類は衰退していくのです。なるほど。

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スズキ スイフトスポーツ (1)

 

 

そろそろ新車です。

主に俺の自宅付近では最強のB4。最後の最後になって、念願のブリッツェン仕様になって、近所のおばちゃん達に「なぁに、あの車w」と醒めた白い目で高い賞賛を得ていたB4。気がついたら、13年目に入っていた。総走行距離は23万kmを超えた。そういえば、1月にはクラッチ滑り出して交換したっけ(総額8万円)。ブレーキも鳴き出したし、ミッションも1速が急に抜けるようになったし。8年目にエンジンのメインメタルが逝っちゃって、エンジンとタービンをリビルト品に換えた(総額65万円)。改造には総額「買った車と同額」以上つぎ込んだし。でもまぁ、もう換え時?ということで、車を換えることにした、今年の5月初め、連休中。

マツダのスカイアクティブエンジンでしょう、これからの時代。ふつ〜〜のガソリン車なのに、リッター25km?これって鬼?すごくない?ね?

ハイブリッドとかも、一応試算してみた。デミオが200万円。プリウスが300万円(と、プリウス乗ってる同僚3名が言ってた)。差額100万円。通勤距離は毎日80km。燃費がそれぞれリッター25kmとリッター30km。レギュラー150円として、毎日それぞれ3.2リットル、2.6リットルのガソリンを消費、その差0.6リットル。1ヶ月に22日勤務として毎月13.2リットルの差=1980円の差。車体価格の差100万円を1980円で割ると505ヶ月=42年。42年乗ると、プリウスの高い分(100万円)の元が取れる、と。元取るの、大変だ。まぁ、車格の違いによる装備レベルの違いなどもあるから一概に言えないが、自分、やっぱりハイブリッドって基本的に近付きがたい。電気たくさん使うっぽいので、ビリビリしそうで怖いし(昭和生まれ)。車ごと川や池へ落ちたらど〜〜なるんだ?という恐怖も頭を離れないし。消耗したハイブリッドバッテリーの交換って、コストいかほど?という経済恐怖もある。だからハイブリッドは考えなかった。

速攻でいつもの車屋行って「すみませ〜〜ん、マツダのデミオください!」と叫んでやった。いつもの営業の人が出てきて「ま、まw・・・・(ちょっ、おま的)。とにかくお座りください。・・・kさん、いつも突然ですね?」とこれまた醒めた白い目で賞賛された。ちょっと悲しかった、だって俺、本気だったし。「おっちゃん、ガムテープ2つ、ちょ〜〜」「ホイ、ガムテ2丁!」という行きつけの金物屋の感じで買いたかったのだが。

前回お車買ったの13年前だし、お車の買い方忘れてました、ごめんなさい。しかたなく、マツダのデミオがほしいことを伝え、グレードと色とオプション品を指定して、「見積書」という漢字と数字ばっかりの恐ろしい書類をもらった。その最中、俺がいかにスカイアクティブエンジン(ほとんど波動エンジン?)に惚れ込んでいて、リッター25kmという数字がいかにすごいか、いかに地球に優しいか、いかに人類を救うか、俺がどれほどこの日を夢見たかを熱く熱く語った。営業の人も俺の熱意に感動して、「はいはい、そうですか」と、とても熱心に聞き入ってくれた、というかほとんど無視された。

出てきた数字は約170万円。スカイアクティブエンジン(波動エンジンと同等?)の最上級グレードにして、カーナビという道を教えてくれるらしい機械をつけた。当方予算は200万円。これは楽勝じゃないか!!でも待て待て、俺はジェントルマンだから安全には気を遣う。危ない橋は決して渡らず、家へ帰って寝る。車の安全も同じで、足回りは重要だ。足が冷えると神経痛が来ると言う方向ではなくて(これはこれでリアルなのだが)、タイヤだ。純正の超細くて転がり抵抗が少なくてコーナーでも限りなく道路に優しいタイヤは亡国の民だ。インチ数は別にしても、扁平は45以下、太さは195以上、これは譲れない。カレーにこっそりかけるソースは譲ってもいいが、タイヤのグリップは譲れない。すると、タイヤとホイールは新規で購入・・・約20万円は必要。これだけじゃない。純正シートは腰に悪い。俺は腰に悪い。いや、俺に腰は悪い。いや、俺に腰は無い。あれ? 俺は腰が悪い、うん、これだ(頭も悪い)。いかに波動エンジンを超えたスカイアクティブエンジンを搭載するとはいえ、たかだか大衆車。人生に疲れて、生きることに疲れて、しがない仕事で細々と生きながらえてる「大衆」が買って乗る車だ→それ、俺だ。そんな大衆車のシートが、俺の悪い腰に良いはずがない。俺の腰は悪か?そうか。ということで、レカロは必須、15万円。170+20+15=205万円、予算オーヴァーです。

そう伝えると、営業マン様は「kさん、B4を跡形もなく改造し尽くして、次いきなりエコカーですか?大丈夫ですか?エコカーの改造は大変ですよ?」と。俺の人格は全否定されたが、「B4を跡形もなく改造し尽くして」とか言われると、悪い気はしないから駄目なんだな、俺。ちょっとニヤけて「そうですか〜〜?」とか言ってたら「スイフトスポーツの試乗車ありますよ?乗ってみます?」と。おいおい、笑、20代のお子ちゃまじゃないんですが、シニアな俺ですよ。ナイスダディ、ナイスシニア、アダルトでクールで人生斜に構える大人な俺ですよ?何を今更スポーツ?地球に有害な二酸化炭素だだ漏れして、人類の衰退を早めちゃって国連調停官にでもなるつもりか的な?限りある資源を有効に使って、次世代へ地球という資源を継がなければならないのに6速ミッションの入りは軽い。2速のつながりも意外とスムーズで、何よりもトルク感がある。重めのステアリングをすっと切ると、すう〜〜っとノーズが入っていく。人けのない直線でレッドまで3速まででフル加速、おお!テンロクのNAにしては気持ちが良い。ロングストロークエンジンなのに、吹き上がりは鋭い。まさにスポーツ。まさに官能的。なにがエコだ!!馬鹿じゃね?今が楽しけりゃ、人類や地球なんていーじゃないか!!だから俺は波動エンジンを超えたスイフトスポーツにず〜〜〜〜〜っと一筋に憧れてたんだ!!やっぱスイスポ買いに来て正解だったよ!!

ヘッドライトはハロゲン、色はシルバー、ナビなしでオーディオはハンドルのスイッチが使えるクラリオン製。フロアマットにドアバイザー、車体コーティングをつけて総額189万円で契約(下取りなし)。

無事「当初」の「スイフトスポーツを買う」という目的は達成された(多少、記憶の改竄もあったが)。

 

 

しかし、今の車ってすごい。スイスポの試乗車、乗った瞬間、今までの自分の価値観の大半が崩れた。質感。スイフトって、主力は1.2リットルクラス、超大衆車クラス。今までの自分の感覚だと「ペラペラで、安っぽくて、悲しくて、臭くて、実際にやっぱり安い」クラスなのだが、前車B4を超えそうな質感。ドアの開閉は重厚だし、ステアリング、インパネの質感も上品。1.2リットルクラスじゃない、自分の知る2リットルクラスの質感。そりゃ、さすがに値段相応、プラスチッキーではあるが、「このクラスしか買えない貧乏人が、贅沢ぬかすんじゃありません!下がりおろう、下郎めが!!」的な、消費者を馬鹿にした安っぽさがない。「これだけのお代の車ではありますが、その範囲内で当社が持てる全ての力を出し切って、精一杯、精一杯、背伸びしてでもやらせていただきます!!」的な、メーカーの熱意や意地が強く感じられる。

一番びっくりしたのがシート。レカロでもないのに、レカロに迫るほどの質感、座り心地。俺の悪い腰も速攻で「おkッス!!」と。

エンジンかけようとしたら、ステアリングコラムにキー穴がないし、と言うか、渡されたキーはキーじゃないし。海釣りの重りみたいな固まりだし。ダッシュボードのボタンを押すだけで起動?高級外車か?(この辺が浦島さん)

いやあ、十年一昔と言いますが、自分にとっては数十年以上のブランク感覚、記憶の欠落感覚、タイムスリップ状態感覚。タイヤに至っては「195-45-17」・・・おいおい、3リッターNAクラス対抗のツインターボ2リッターだったB4が「215-45-17」でしたが?時代はどこへ向かっているのだ?

5月5日に契約して、納車は7月28日。この車にしては早い方だそうだ。納車5分後(総走行距離7km)で撮影した写真群↓

 

 

 

 

 

 

 

シルバーを注文したのにガンメタリックが来た!と苦情が口から出そうになった。それほどに「渋い」シルバーだった。自分、この車は「英国風ホットミニ」の方向で仕上げたいと思っていたので、この渋さはストライク。

 

Q1.
どうしてディスチャージじゃなくてハロゲンにしたんですか?
A1.
決して金がなかったからじゃないんだ。ディスチャージって、前車のB4で標準だったんだけど、13年間23万km、ノントラブル、バルブ交換できなかったんだ。ハロゲンって、バルブ交換する楽しみがあるでしょ?ワット数やケルビン数変えてみたりして。決して金がなかったんじゃないんだよ。

Q2.
どうして純正ナビをつけなかったんですか?
A2.
決して金がなかったからじゃないんだ。純正ナビって、霊感的なもので道を探ってるっておばあちゃんが言ってたから、うちは東本願寺の方だし。霊感って、やっぱアレでしょ?決して金がなかったからじゃないんだよ。

Q3.
どうして純正オーディオにせず、半額以下の安物クラリオンにしたんですか?
A3.
決して金がなかったからじゃないんだ。純正オーディオって、見た目がアレでしょ?でもクラリオンのはアレじゃないですか。決して金がなかったからじゃないんだよ。

Q4.
どうして同時期に発売されたハチロクとかにしなかったんですか?予算オーバーとはいえ、出せない差額でもないと思いますが?
A4.
決して金がなかったからじゃないんだ。今のハチロクって、とがってるでしょ? 先、とがってるでしょ?鋭いでしょ?刺さるよね。あれ絶対に刺さるよね?いや、刺さらなきゃならないよね?義務通り越して必然だよね?決して金がなかったからじゃないんだよ。

Q5.
どうしてニャル子さんは這いよるんですか?
A5.
知りません。


スイフトスポーツZC32Sという素材を手に入れて、俺はどう仕上げていく?「もう歳だからエコで」「もう死ぬだけだからお金を使わずに子どもに残して」という当初のポリシーが「俺もまだまだだから地球さん、やんちゃしてごめんね?」「まだまだ死なねーから、息子よ、遺産はあきらめろ!」と多少の軌道修正を余儀なくされたが、そんなに変わらないと俺の中の人が言うのでこれで良いと思います。俺は、息子や人類や地球に対して以上に、俺自身に対して優しいのが自慢です。