先日、このサイトを通してお知り合いになっていただいた方となにげにメールなどしていたら、「おお!アナタはWZ63をお持ちですか!!すごいですね!!イイですね!!」となった。
WZ63・・・ポーランドの開発した独自SMGで、「SMGとしては珍しく、ボルトではなくスライド採用」「スライドモデルとしては珍しく、ホールドオープンからの射撃サイクル」「右手で射撃状態で銃を持ったまま、左手を使わずにスライドを引く操作が可能(スライド先端の竹槍形状異様)」「格納状態ではあるのが分からないくらい、完璧な格納状態にもかかわらず、きちんと使い物になる格納式ストック」「可倒式のヴァーチカルフォアグリップ」「トリガーの引きしろでセミとフルを切り替えるセレクタメカニズム」などなど、デフォと言われるSMGの常識をことごとく撃ち破った銃である。BLACK LAGOONに出てたそうだが、俺は気づかなかった(アニメ版)。コミック版の方だけに出たの?
この「変な」SMG、俺としては珍しく「初見で大のお気に入り」だった。魅力は、まず「ごつさ」。旧共産圏の銃らしく、洗練されて「いない」のが魅力。さらに、ありとあらゆる「面」「線」が斬新で新鮮で新しくてフレッシュ。だから俺は、さっそく買うことにした。
・・・orz 。絶版だよw どこにも売ってないよw オクでタマーに出てきても、高いしw 悔しかったね。悔しくて悔しくて、あの頃は荒れたね。すさんでいたね。もうちょっとで某アイドルのファンクラブへ入るところまで逝ったねw
時は流れ21世紀(つか、この話は最初から21世紀だけどw)、自分がコンタクトをとることができる方が「自分、持ってるし」と(冒頭の話)。おお!!すごい!!「WZ63のオーナーが自分の知り合い」ということだけで、なんだか誇らしかった。ここで「すごいッスね!!」程度で大人としての慎みを忘れず、適度にスルーしておけば、俺の人生は変わらなかった・・・はずなのに。
調子こいた俺は、「イイ!!(・∀・)イイッスね!!是非是非レポ投稿よろ」と。つい、「レポよろ」と。
その、俺の軽い気持ちの「レポよろ」に対する返信が「やる!」と。「え!?」わけが分からない俺。「だから、オマエにやる!!」と。「〔助動〕(「ある」の変化。活用は「やら・やり(やっ)・やる・やる・やれ・やれ(や)」)活用語の連用形、また、その上に「お」を付けた形に付く。(C)小学館」ふむふむ。俺は普通、「相手に与える」という意味で「やる」を使うが、この方もそうなのだろうか。フラグ大量発生の予感を秘めつつ、焦る気持ちを抑えてメールのやり取りを。結局、「俺にくれる」
と。ハハハ、そんな馬鹿な。
本当だった。「自分の手元にあるよりは、この銃の価値を分かってくれる人が持っていた方が、この銃のためになる」と。泣いたね。俺は泣いたね。俺の人生の中で、こんなシチュエーションは皆無だったし、これからも皆無だろうし、それ以前に、一生こんなことは起き得ないって、普通。「この銃のため」って・・・泣いたね。
ただ、いくらなんでも「ありがとう!!」だけで頂くわけにはいかないので「銃と所有権を拝借」という形にしていただいた。とりあえず、俺が銃の趣味を続ける限り、この銃は命に替えても守る。もし銃に対する愛情が低下したり、俺の生命値が低下するような事態が起きた場合は、直ちに返却する。そういうことにしていただいた。俺が勝手にオクに出したりすることなど論外だ!!
ということで、今日、実物に接した。これだけ待ち望んで手元に来た銃は、百式短機以来だ。AMAZONの箱を開けると、WZ63とレギュレータと秘密のオプションが入っていた。夢にまで見たWZ63の箱を開ける。おお!!なんと、WZ63が入っているではないか!!この時点で既に自我の統一を欠いた俺は、わけの分からない言葉を吐き散らし、涙やツバやその他各種体液をまき散らし、既に人ではなかった。野獣だ。俺は野獣だ!!おれはケモノだ!!よーし俺を止めてみろ!!止められるモノなら止めてみろ!!
落ち着いて人に戻ってから写真撮影。実は俺は、「この銃の価値が分かる人」ではない。この銃を永らく「チェコスロバキア製」と信じていた。が、「この銃の価値が分かる人」になるべく、ネット上のあらゆる情報で勉強していたら、なんと「ポーランド製」ではないか!!orz 俺、ダメじゃん。この銃持つ資格なんて無いじゃんw このことは、この銃の所有権を貸してくれた「あの方」には内緒なw
重い。全金属製だから当然。これはハンドガンではなく、あくまでも「SMG=長もの」なので、全金属製でも黒いままでおk。小型SMGと大型フルオートハンドガンの境界線ほど曖昧なものはないが、その曖昧さ故に、全金属製で黒色のガスガンを合法的に持つことができる。みんなコバさんに感謝するように。
せっかくレギュレータまで付属させてくださったのだから、撃たない手はない。が、残念ながら、炭酸ボンベを持っていないし、「フロン缶+昔BVで使ったレギュレータ」で使えるフロン缶も持っていない。近々購入して、是非試射してみたい。また、分解も今日は勘弁。パーツ図があるので、分解や組み立て自体に不安はないが、亜鉛の強度が心配だ。ピンたたき出そうとして、ピンの周りに亜鉛ボディが固着したままボディが割れた・・・なーんて、よくあるよね。そんなときにこの・・・とテレビショッピングネタなんかやってる場合じゃない。貴重と言うにはあまりにも貴重すぎるこの銃。KPGC110・・・ケンメリスカイラインGTRの販売台数198台よりも現存数は少ないと言われている子のタナカ製WZ63。これを壊すことなど思いもよらないことだ。きっと今頃ラングレーでは「タナカ製WZ63、管理ID-024-TW-67がYYYから移動した。到着先はXXX。」と状況を把握して、既に我が家に対する監視体制も確立された頃だろう。
明日になれば、旧共産圏小型SMG仲間のスコーピオンも到着するであろう。そのインプレも兼ね、これからじっくりとこの銃を調査、分析、研究していきたい。そしていつか、「この銃の価値を知る」人になるんだ。