56式の折りたたみ銃床モデルである。56式は元々第1世代のAK47(ミルド=削り出し)ボディのライセンス版であったが、オリジナルのソ連がAKM(プレス)に移行したら、56式も同じくプレスボディになった。RSが出している56式も56-1式も、このプレス版をモデル化している。
空挺や車両クルーの武器は、全長が短い(短くできる)モデルが求められる。日本では二式テラ・・・前後分割という恐ろしく手間がかかる方式を採用した。九九短の銃床を折り曲げることができる試作もあったらしいが、なんともはや発想が硬直しているように感じる。元々の銃床の形が変化してもいいわけで、それを無理矢理でも元々の形状をキープしようとするところが、日本的クソ真面目硬直風味な発想だ。独逸では空挺用はブルパップにして全長を抑えようとした(FG42)。銃そのものを空挺の任務に合わせて新規で創ってしまったという乱暴さ。車両クルー用はMP40。回転式で銃床が折りたためる。ドイツ戦車には、このMP40に合わせたピストルポートがあり、MP40の方も、このピストルポートのための「バレルがポートから外れないように」する突起を設けた(銃身前方下)。実に合理的である。さすが独逸。米国は何もしなかった。空挺の主力はM1ガーランドのままで、一般歩兵用と何も違わない。ただ、M1カービンは空挺専用モデルが存在する。左右にスイングするスケルトンストック。フランスのマドセン短機銃と同じ形式。この方式(左右スイング銃床)、現代では空挺とか車両クルー、機械化歩兵のスタンダード。一番合理的で、使いやすく、ガタが出にくい最良の方式。
こうして見てみると、折りたたみ銃床には2つの形式があることになる。上下回転式か、左右回転式(スイング式)か、である。残念ながら現代に残っているのは、左右方式が圧倒的多数。というか、上下回転式は今はもう無い。なぜか?「伸長、折りたたみ、どちらの動作でも、グリップを一旦離さなければならない」「左右の幅が広い銃床となり、使いにくい」「大げさな形や大きさとなる割に、ガタが出やすい」こんなところだろうか。事実、AKも初期(AK47、AKM)で使っていた上下回転銃床も、そのつぎのAK74の時代から左右スイングに変更された。日本の八九式、独のG36、ベルギーのFNCとFAL、AK系列のAIM、AMD65等、全て左右スイングだ。
逆に、上下回転式銃床を持った銃は「古い」とも言える。事実、プレスボディの56式は、1960年ころからの生産らしいので、俺とほぼ同じ歳だ。でも、まだあと15年ほど頑張らないと、年金はもらえない。いや、15年後にもらえる保証もないというスリリングさだ。若い頃、給料がまだ安い時に苦労して、高額な年金積立てて、で、65歳になったのに満足にもらえない人もいれば、若い頃払わないで、支給の頃に「生活できない!生きる権利!!」とか騒ぎ立てて世間の哀れ誘ってちゃっかり「もらう」(生活保護とかの別名称だろうが)人もいるわけだ。正直者が馬鹿を見るのがこの国の掟だ。著作権や商標権を律儀に守り、パチもんを排除する正直者は、「これはミッキーなどではない。別のネズミだ!」と強硬に主張する某国の前には惨敗必至で、ここでも正直者は馬鹿を見る。パチもん電子製品を専門につくる電気街があっても取締もせず、「iPadなんかよりこちらのパチもんの方が安いよ!?お得だよ?」とおおらかな人たち。正直に過ごしてバカを見て、人生最後には「俺は正直だった!」と自己満足しか残らない負け組に比べて、「正直?なにそれ?俺は勝ったよ!?」とせせら笑う勝ち組。最強だ。・・・そうか、56式ってそんな勝ち組の国の銃なんだ!!
そんな最強の国の「かつての」主力小銃。この銃で一番良く言われるのが「動くよ!」「いつでも動くよ!」と、作動の良さ。極寒地では、オイルが凍って作動不良を起こすから、AKのオイルは完全に拭きとって使う・・・オイルなしでも作動良好。多少どこかが歪んでも、とりあえず弾は出ますから!!的な。カラシニコフの名言「良いものはシンプルだ」、なるほどなぁ。職場で去年、プリンターがご逝去された。いろんなしがらみがあるのでメーカー名とか言わないが、このプリンタ、何の変哲も技もない普通のインクジェットプリンタ。10年以上働いてくれた。次に入ったプリンタは、最新技術満載のスタイリッシュな凄い奴。印刷は綺麗だし、速いし、音も静か。が、たまにトラブルが出る。急に認識されなくなったり、ちょっと厚手の紙だと詰まったり、インクがかすれたり・・・稀なことなのだが、トラブルは確かに皆無ではなかった。そう言えば去年まで使ってたプリンタ、印刷品質は並以下だったし、遅かったし、音もうるさかった。でも、どんな紙使っても紙詰まりを起こしたことはないし、認識切れなども皆無。インクのカスレはインク切れ以外では一切なかった。職場のカラーレーザーが古くて紙を選ぶため、専らインクジェットの方をみんな使っていたわけだ。古臭い10年選手のインクジェットプリンター、新しいのに替えて、その新しいのでトラブルが出たので、初めてありがたみが分かった。顧客待たせてて、一刻も早くプリントアウトが欲しい時、そんな時に限って新型のインクジェットは「私のことをもっと意識しなさいよ!!」的にトラブルを起こす。「認識しね〜〜〜っ!!なに?再起動?マジ?・・・かんべんしてよぉぉぉぉ!!」「紙詰まり!!くそっ!!・・・紙破れて抜けね〜〜〜〜っ!!」「よし!プリントアウト完了!!・・・って、なに!?最後の方、かすれてるじゃねーか!!インクあるのになぜ?クリーニングしてもう一度プリント?・・・かんべんしてよぉぉぉぉぉ!!」と。「印字品質はそこそこで十分。遅くても音がうるさくても、動いて欲しい時にきちんと動いてくれるプリンタを入れてくれ!!」と職場の全員が会社側へ直訴、かつて使ってた「品質そこそこ。遅いし五月蝿いし。でも、トラブルなし」プリンタを再導入するよう要請。現在、オクで中古を捜索中。
俺達の場合はたかが「普通の仕事」、機械の作動不良で死ぬわけじゃない。だけど、プロとして使う道具の作動不良には、極度に神経質になる。「シンプル・イズ・ベスト」という言葉の意味を最近よく噛み締める。56-1式を手にすると、そうした「プロの道具」としての誇りを感じる。3点バーストはないし、セレクタ-セイフティレバーは右にあって使いにくいし、(TOYガンでは問題にならないが)ボルトストップ機能もないし、サイトは古臭いタンジェントタイプだし、錆に弱い鋼鉄製で重いし・・・。とうていハイテクとは呼べない前世紀の遺物なのだが、それでも市場にまだ残っている、これすなわち優秀さの証明だと思う。
ドラグノフを手にして、RSの凄さを知った。TOYガンでここまでするか?的な驚きが満載だった。なので、56式を買い、56-2式も買った。56-1式を買おうとしたとき・・・市場になくなっていた。すざくPさんのご投稿(このページの下の方)を「いいなぁ」と言いながら指を咥えて見てるしかなかった。が、今回、中古ということで3万円未満で手に入った。中古の割に美品でラッキー。マズルは56式と同じで何もついていなかったが、いろんなソースで画像見てたら、結構な数、AKMと同じ斜めハイダーが付いていた。ちょうど1個余ってたので、こちらを装着しておくことにした。元々はAKMSのコピーなのだから、別に間違いではないと思うがどうであろうか。
相変わらず各部が「実銃スペック」・・・柔ではない。俺のような軟弱人間では、マガジン外すのすら指が痛くなる。とてもじゃないが、上のハンドガード外すなんて芸当は、素手ではできない(レバー、硬すぎ)。事実、このレバー回すために工具が必要で、その工具付きという念の入よう。
上でも語ったが、上下回転式の銃床は、幅ありすぎ。肩付けしたときには結構いい感じなのだが、腰だめにしたときに違和感ありすぎ。銃床肩当ての上部は、マガジン装着したまま回転動作ができるように切り欠いてあるが、この切り欠き先端が持ち方や動作によっては、よく体に食い込んだりする。鋭利ではないが尖った先端、鋼鉄製・・・怖いってw
同じくRS製で中国銃の97式も欲しいが、あまり乗り気でもない。人民解放軍に採用されている95式ではなく、輸出用であるということもそうなのだが、やはりあれは・・・カッコ悪いw 今もオクで5万8千円スタートで出てるが、俺が買うなら4万円未満だな。5万超えてまであの銃を手に入れようとは思わない。やっぱり俺はAK、56式が好きだな。