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てっぽうのページ

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Type56-2

 

 

RS(Real Sword)製:電動

旧共産圏・・・東側って、独特の雰囲気があった「暗い」「チープ」「時代遅れ」三拍子揃っていて、「明るい」「リッチ」「最先端」の西側と好対照だった(当社比)。特に自分にとって東側とは、東独逸のAKのグリップ・・・ベークライトだった。

フェノール樹脂(フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、ベークライト、石炭酸樹脂)は、フェノールとホルムアルデヒドを原料とした熱硬化性樹脂の一つで、世界で初めて植物以外の原料より、人工的に合成されたプラスチックである。硬化させた樹脂は、3次元的な網目構造を持つ。電気的、機械的特性が良好で、合成樹脂の中でも特に耐熱性、難燃性に優れるという特徴を持つ。耐油、耐薬品性も高いが、アルカリに弱い。また、これらの性能の割に、比較的安価である。

ベークライトといえばP38。ベークライトといえばMP40。軍用銃にとってベークライトは主要マテリアルであり、よき友である。

さて、そんな再現性のない持論を密かに持ちつつ、葬式続きでやたら仕事が多忙な毎日を過ごしていたある日、リアルソードのHP56-2が載った。

笑止!! なんたるチープさ!! なんたるレトロさ!! これは、主要部分たる「元AK」の機関部に対する評価ではない。グリップ、ハンドガード、ストック基部のグリップ部分。余りにも東側テイスト満載で、その毒気に当てられて気分が悪くなった。特に、フィンランドでの採用モデル↓。これはひどい。

グリップ、ハンドガード、ストック基部のグリップ部分が、こともあろうに茶色。ブラウン。何故にわざわざ茶色? いかにも「私ベークライトよ。よろしくね?」的な。ベークライトでオレを騙そうなんて、いい度胸してやがる。おじさん実はべークライト大好きなんだよ、ヒヒヒヒヒヒ・・・。

というわけで、「チープな樹脂部」「何の変哲もないAK」「しかも中国産の輸出モデル」というこの銃が何故にこうも気になるんだ寝ても覚めてもあのチープな樹脂部が目に浮かぶし中国産の証しである円筒形Fサイトガードも気になるし夢に出るし気がついたら落札してました!!と。

よくあるよね。木工ボンド買いに行ったんだけど、途中の(車で1分の)コンビニでタバコ買うついでにコーヒー牛乳も買ったら昔の懐かしい味がしたので、コンビニでも木工ボンドが買えるってことを見逃して、車で10分先のホームセンターまで行って、駐車場で「あ、コンビニで買えばよかったじゃん!」と気づいて臍(ほぞ)を噛むはずが間違えて舌を噛んじゃったってこと、よくあるよね。舌の痛さに我を忘れて 途中のコンビニで木工ボンド買うことも忘れて帰宅して、かみさんに「ボンド買ってきた?早く修理して!」と叱られて、泣きながらもう一度車で10分先のホームセンターへ向かって、駐車場で「・・・途中の(車で1分の)コンビニでよかったじゃんw」と気づいて・・・、よくあるよね? (編集部注:「無視して先へ進んで下さい」)

リアルソード製なので、当然全鉄製。「全金属製」ではない、「全鉄製」である。磁石とことのほか相性がよく、銃のどこにでも磁石が景気よくくっつく。ハンドガードが木製でないところが残念だが、ハンドガードが木製だったらそれは「樹脂部分のチープさに萌えた」今回の購入理由の大半を失ってしまう。この銃は、グリップ、ハンドガード、ストック基部が樹脂製だからこそ存在価値がある。存在価値があるのだが、残念ながら上の「フィンランド軍モデル」のような「表面が変にテカテカしてるチープなベークライト風」ではなく、「表面が粗めのつや消しな現代西側風」なのが痛い。マルイAK47の純正樹脂ハンドガードの移植も考えたが、この56-2のハンドガードの方が長くて、流用は不可。今度、塗装で「表面が変にテカテカしてるチープなベークライト風」にしたいと思っている。

RSのドラグノフの所でも書いたんだけど、各部の結合や動きが堅く、貧弱な坊やでは扱えない。ドラグノフほどではないにしろ、マガジンキャッチの堅さは異常だ。もっと異常なのが上のハンドガードを外すためのレバー。専用工具で「てこの原理」の助けを借りなければ、素手では不可能。とにかく各部が堅くてタイトにできている。全鉄製だからこそできることで、これが柔らかい亜鉛やアルミだったら無理でしょう。実銃もこんなものか?・・・触ったことないからわからないが。

付属品は、これまた泣かせる。専用工具が5点、オイル缶付き(オイルは入ってなかった)。専用工具ももちろん全て鉄製。マガジンがまたすごい。前々から「RSのマガジンは、現在発売されているマガジンの中で尤も本物に近い」とか「いやむしろ、本物のマガジンを流用している」とまでいわれているもの。手にしてみると、本当に凄みを感じる。さらに泣かせるポイントとして、マガジン保護のための外装・・・油紙。いや、「ロウ紙」か?接着できないので、「糸で縫って」袋状にしてある。まさに東側の驚くべきテクノロジー。これがシュリンクパックとか透明パックに入っていたら、雰囲気ゼロだ。マルイは近年、パッケージングにこだわりはじめてはいるが、旧東側の銃については、RSを見習ってほしい。マグを包んでいるロウ紙、これだけでもRS製品を買う価値がある。当然マガジンも全鉄製である。とにかく鉄。何が何でも鉄。今年のビスマルク大賞は決まりだ。

ストック基部のグリップ部分。これ握り心地が最高。RSのHPで「エストニア陸軍」と銘打たれた写真では、このグリップ部分を握りしめているところが映っている。

まさかこのためだけにではないと思うが、絶妙な握り心地である。あるいは、銃剣で戦う際には、本来のグリップ握るより、こちらのグリップ握っていた方が戦いやすい気がする。デザインは実に旧東側。トカレフのグリップを彷彿とさせる。さらにこのグリップには驚きの秘密が!!詳しくは↓写真を見てほしい。

グリップ。これまた旧東側的。微妙にカーブして、下端は限りなく直角。FG42後期型のグリップの雰囲気だ。いや、むしろ、リボルバーのグリップか? L119A1を作ったときには、それらしきグリップをつけたのだが、これもちょっと近いかも知れない。

RSの説明の中に出てくる「56-2を採用している国」であるフォンランドとエストニア。ちょっと調べたら、この56-2ではなかったのだが。

2枚ともフィンランド。どう見ても56-2ではない。56-2は「現用」ではないと考えればいいのか?

 

2枚ともエストニア。G3とガリルに見えるのだが・・・。まぁ、56-2は「儀仗」の時オンリーかも知れない。

 

 

 

 

<2009年8月2日追記:ブルーバックの写真群>

チープなベークライト風樹脂部分にすべく、塗装した。本当は表面のざらざらした現代風樹脂表面仕上げをツルツルにしてからにしたかったが、面倒なのでそのまま塗装したw ブラウンで塗装し、その上から「けやき色ニス」で、「チープな艶」を求めた。結果、予想を遙かに超えて「チープで安っぽく」なってしまったw 完璧な旧共産圏仕様。益々気に入った。