この俺に「史上初!!」で「カッチョえぇ〜〜〜!」と言わせた銃は「トンプソン(MGCのM1921)」だ。コンバット!の影響なのは言うまでもない。この銃は連発式で、ダダダダダダダダッ!!と敵をなぎ倒す。

次に俺に「超カッチョえぇ〜〜〜!」と言わせた銃は「MP44(MGCのシュマイザー)」だ。ワイルドセブンの影響だ。この銃もダダッダダダダッ!!っと連発なのだが、左手が縦のところ(マガジン部)を握っているのがクールだった。

ここへアンチテーゼ登場。ステンマークIII(MGC)。マガジンが横についていて、左手は「あり得ない」状態で銃を保持する。しかも、TV番組ギャリソンゴリラの中では、サウスポーのお兄さんが左手でグリップを握り、右手は銃の下をくぐって逆手で強引に左側のマガジンを保持していた。何という構えか!!・・・俺の中にあった「銃の常識」が崩れた瞬間だ。


トンプソン、シュマイザーというテーゼがステンマークIIIというアンチテーゼを迎えて昇華、新たなる銃の価値観というジンテーゼを迎えた!! アウフヘーベン万歳!! 後日談。弁証法を試験で弁償法と勘違いして、弁償に関わる民法と主張して、ベスト笑える解答で紹介されたのは俺だ。何の因果か、その数年後に、大学で哲学専攻してたがw
・・・残念なことに、せっかく新たなテーゼが生まれたのに、当時中学生だった自分にはそれをどう活用していいのか皆目見当もつかず、日々タミヤの1/35の人形で虚しく遊ぶしか術はなかったw・・・金もなかったしw
そんな中、トンプソンのような一目惚れ、シュマイザー(MP40)のような憧れ、ステンマークIIIのような躍動感はなかったのだが、静かに気になる銃が2つあった。FG42とMP44だ。


FG42はページ見てもらうとして、問題のMP44。この銃が気になったのは、トンプソン形式だったから。トンプソン形式とはなんぞや?
トンプソンとMP40やステンマークIIIの違いは何か?・・・俺は「マガジンの位置」だと思っている。MP40やステンマークIIIは、グリップ部とマガジン部が十分離れていて、マガジン部が正規の「左手の位置」に為り得るが、トンプソンのグリップはトリガーのすぐ前で、これは左手のグリップ位置とはなり得ない。「だから何だ?」と言われるかも知れないが、よく考えて欲しい。トンプソンは通常マガジン左手で保持しない、「だ・か・ら」、ヴァーチカルフォアグリップがよく似合うんだ!! MP40にドラムマガジン装着してみ?今すぐ、脳内で、してみ?どうやって持つ?ステンマークIIIにもドラム装着してみ?どう?かっこいいか?
今でこそヴァーチカルフォアグリップは一般的になったが、第二次大戦当時にそれを備えていた銃は多くはない。しかも、「カッチョえぇ〜〜〜!」のはトンプソンシカゴタイプだけだ!!
そんな目で当時おれは銃を見てたわけだが、MP44はそんな「トンプソン的にマガジンがグリップに近い、ちょっと気になる銃」だったわけだ。
しばらくして運命の出会い・・・AK47を知った。もう、決めたね!!その時に。「俺が一生を共にする銃は、これしかない!!」ってね。トンプソンもシュマイザーもステンマークIIIもM16もXM117も、全部遙か彼方へ抜き去って、AK47がダントツ1位。で、その原形となったMP44の下部も赤丸急上昇・・・今に至っている。
念願のFG42も手に入れたし、「一生を共にする」AKシリーズも大半手に入れたし、後の半生は盆栽でもやるかと黄昏れてた先日、オクで久しぶりに出会った、MP44。
今までMP44と言えばショウエイ。ショウエイと言えばセレブ層。俺はFG42をがむしゃらに手に入れはしたが、本来なら俺が手を出すのは許されない会社。オクで見かけるMP44は、まさにその王道たる状態で、俺が見た最安価は「ジャンク状態のガスタイプ、8万円也」だった。モデルガンは電動やガスブロより相場が高くて、10万を下るのを見たことがない。

ドラグノフ買っちゃったこの時期、全然相手にならないって・・・と思ったのもつかの間、現在値を見ると「二万八千円也」。「途中は安いんだけど、結局最後は10万前後になるのよね?」とシニカルにながめてたら、「二万九千八百円即決」という文字が目に入った。いやいや、それはないでしょ?MP44でしょ?2万円台で手に入ってどうする?・・・よく見たけど、即決29,800円。ようやく事態の重要性に気づいて説明文をよく読んだら「安価豪華の中華銃」・・・。
AGM社。アジノモト?「それはAGF」。ベンツ?「それはAMG」。互換チップ?「それはAMD」。明日の午後待ってる?「・・・それは無理w」。・・・ああ、そうか。一昔前にMP40作った会社だ。セレクタがあったのが致命傷で、おれは買わなかったアレだ。そうか、あの会社がやっちゃったか。ついにやっちゃったか。ショウエイ様のテリトリーを侵しにかかったかw
居ても立ってもいられなくなった俺は、一旦寝てみたが、事態は好転しない。そうか、落札しなきゃ!! 数件あった出品の中で、一番スタート価格の安かったのを選んで28,000円で入札したが、しばらくして36,500円まで行ってしまった。他のは、落札しても到着が3月20日〜22日の連休中には無理。唯一、dargonarmsさんの出品物だけは即決で29,800円だった。香港の業者さんで、以前いろいろ中華銃をこの人から買った。とても親切な人で、関税がかからないように低額の領収書を入れてくれたり、スムーズに通関するように、「コレはおもちゃだし、おたくの国内法を遵守してます」と納得してもらえる書類も同封してくれたりと、至れり尽くせりだ。ただひとつの欠点が送料。6,000円だ。海外から直接なので仕方ないが、コレは大きい。しかし今回、連休中にレポできるかどうかが最重要課題。少々送料増やして頼んでみた「20日〜22日のこちらの連休に間に合わせたい。最速で送ってもらえないだろうか?」と。すると、3月18日落札の、その日の内に送ってくれた。さて、3月18日(水)に香港を出た荷物は、いつ日本の卑怯、いやw、秘境の岐阜県下呂温泉へ到着するのだろうか?

3月18日15時59分に香港を出発し、3月21日9時48分に下呂温泉へ到着したよ。す、すげ〜〜〜っ! 3日で届いたよ!!3日!! いくら近いとはいえ外国、香港だぞ!?通関に丸一日かかってるのに!! すごいぞ、現代の国際郵便。すごいぞ、香港の出品者様!! 国内の出品者でも、誠意のない奴だと、送金完了から物品到着まで一週間以上かかる奴、一杯いるしなw これからも末永くお願いします、dargonarmsさん。
さて、興奮冷めやらぬままに、開封・・・しようと思ったら、そうだった今日は母を病院へ連れて行く日だったよw 母を病院へ連れて行き(リハビリだけだから時間はかからない)、帰りに買い物につきあって、帰宅したのが11時40分。さて!!開封・・・と思ったら、そうだった、家内の実家の亡くなった母さんの墓参りだった(お彼岸だし)。帰りにみんなでラーメン喰って、帰宅が14時。さて開封・・・家内が呼んでるよw なんだよぅ・・・「買い物行くので、支援行動を開始せよ!」とw 買い物から帰って16時w さて!・・・そうだった、今日は俺が夕飯つくる日だったしw夕飯の片付け終わって19時。もう誰にも邪魔させない!!という決意を胸に部屋へ行く。もう邪魔は入らなかった。開封して感動して撫でて嗅いで舐めて写真撮って処理して今に至る。
重い。全身金属だけあって、重い。 細い。ハンドガード、細すぎ。 四角い。グリップは直方体の箱そのもの。 でかい。フロントサイトポスト、異様にでかい。 斜め。フロントサイトポスト、エイミングしてみると微妙に左へ斜めw orz
バッテリー入れて撃つ。快調な作動音で、中華安物によくある「ざらつき感」がない。当たりだったか?今日はもうお外が暗いので、実射はなし。
分解する。モナカ。正味モナカ。ただ、よくある正中線に沿って一刀両断したモナカじゃなくて、実物(プレス製)のパーツ構成を活かしたモナカ構造?この辺のところ、全然知らないので、教えてエロい人!!
セイフティ兼セレクタ。グリップ握った右手の親指だけで動かせる、優れもの。が、どう見ても「回転式」のはずなのに、この銃はスライド式。3段階で、一番前がセイフティ、ひとつ後でセミ、一番後でフル。この辺りもどうなの?教えて!!
木製ストックはいいできばえ。ただ、表面処理が「とりあえず、黄色っぽくしときましたよ!」みたいな適当な表面処理で、余りにもお粗末。今度、赤系統でリフィニッシュする。
写真下の方でカートと写真撮ったが、この銃用の「7.92mmクルツ」が手に入らなかったので、手持ちで一番サイズ的に近い「7.62×39」AK47用カートで代用した。マガジンに乗せてみるとよく分かるが、AK用の方が長い。7.92mmクルツ弾は、「えっ!?」と思うほど短く見える。
で、MP44とFG42を一緒に写真撮ってて思ったんだけど、MP44は誰もが知る「アサルトライフル第一号」だし、FG42は「バトルライフル第一号」なんだよね。すごいな。この後ソ連はアサルトライフルの方へ行き、資本主義陣営は、某わがまま国の強引なやり方でバトルライフルの方へ行く。AKやM16やFALやG3なんかが、冷戦構造の中で活躍(?)するわけだけど、「そんなん、うちら、1942年(FG42)から44年(MP44、STG44)の間に、既に実戦投入してたからねっ!!」と独逸は威張るわけだ。FG42の「フルサイズ・ライフル弾をセミオート射撃可能で、20連マガジンによる弾幕射撃も可能。必要によってはフルオートも可能」という基本コンセプトが、そのままFALとかG3へ。MP44の「フルサイズ・ライフル弾の薬莢を短小化、フルオート射撃も実用レベルにした中距離決戦兵器」という基本コンセプトが、そのままAKへ。しかもFG42は「全長を長くしないで、有効銃身長を長くする・・・ブルパップ」という革命的なコンセプトも後に残し、L85、FA-MAS、AUGらに引き継がれたわけだ。やっぱ、すごいぞ独逸!!足を引っぱるな、イタリア!!
さて、ようやく旧第三帝国の小火器がここまで揃った。あとはG43とMP18だけ?ああそうそう、機関銃はまだだったな。・・・全部10万越える高額商品ばかりだしw こうなったらAGM様、この調子で高額商品全て、貴社の力で安価に出して下さいまし。MG42が4万円台だったら、全世界30億人のドイツ旧軍ファンが泣くぞ!!