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てっぽうのページ

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Mkb42(H)

 

 

ショウエイ製:モデルガン

本稿のレポート、写真は全て「相田剣介」さんのご提供です。

ショウエイ Mkb42(H)

Mkb42(H)はアサルトライフルの始祖と言われるMP43(MP44)の更なる前身に当たる銃で、当時初めて生産された量産品が、敵軍に包囲された味方部隊に空輸されて突破の一助となった、というプロフィールを持つ一丁です。

作動方式や操作系を見ると、サブマシンガンとアサルトライフルの中間で試行錯誤していた時代を思わせます。

ショウエイ製のモデルガンは、法規制により亜鉛ダイキャストで作られていますが、実物の鉄板をプレスして製作された感じが、とても良く再現されています。

こうなるとMP44もほしくなってしまいますね・・・

 

 

エジェクションポートにはダストカバーが付いていて、ボルトが後退すると自動で開きます。

分解は非常に簡単に行えて、ピン一本を抜くだけでここまで分解できます。
 

カバー・ボルト閉鎖状態

カバー開放状態

ボルト後退状態

コッキングハンドルはボルト前進位置で押し込んで固定する事が出来ます。
 

ボルト前進位置(閉鎖・発火状態)

ボルト後退位置(待機状態)

コッキングハンドルを切り欠きに押し込む安全機構です。これらはMP40に非常に良く似ています。


タンジェントサイト

銃身周辺
MP44よりもガスチューブが前方に伸びていて上下二連銃身の様になっています。ハンドガードは鉄製で、とてもスパルタンな見た目で格好はいいのですが、寒い所で冷えたり、連続射撃で加熱した場合は手に優しくなさそうです。
 

ストック
木製で平たい形ですが、頬が当たる部分のクビレがちょうどよく、思ったより構えやすいです。

クリーニングキットを納めるトラップドアがあります。

マガジンはリブが非常にたくさん入っていて、とても立派なプレス製品です。

ダミーカートは7.92mmポルテ弾が5発付属しています。比較用に7.92mmモーゼルを並べてあります。
 
 

 

 

<kのコメント>

MP44が超有名なので、この銃が陰に隠れてしまっているような気がするが、この銃もMP44に劣らずすごい。

7.92mmの短小実包を開発したドイツ、やっぱただものじゃない。各国でも研究はされていたかもしれないが、実践に投入したのはドイツだけ。実戦で使う実包のパワーは、あげるという考えはあっても、あえて下げるという考えは出てこないと思う。二次被害が心配な警察用途ならいざ知らず、軍用ではパワーはあればあるほどいい。日本軍は6.5mmという小口径を採用していながらも、さらに1mm下げるのではなく、1.2mm大きくする方を選んだ。これが普通だと思う。さすがにドイツでも口径を下げることはしなかったが、装薬を減らした。パワーを下げた。市街戦では数百m(1km近い)の射程距離は不要だし、なにより自動車化によって平均交戦距離は近づいた。不要なパワーは削ればいい。パワー削ったらカートは小さくなって軽くなった・・・沢山持てる。反動が減ったので、フルオートでも撃てるようになった。・・・いいことづくめ。なぜかヒトラー、パワー至上主義でケチだったので、この銃やMP44を正式に認めなかった。かわいそうなのは前線の兵士。数で勝る敵と渡り合うためには、火力。とにかく火力。小火器で言えば単位時間内の弾数。これがあれば退却ができたかもしれない部隊や兵士は、結構いたんじゃないかな。

相田さんも書いているように、この銃はアサルトライフル黎明期(誕生期?)の銃。まだ固まったコンセプトはなく、SMG的だったりライフル的だったり。ボルトオープンからの発射はSMG的。連続射撃時の熱対策だろうが、ドイツはとにかく熱対策に熱心だ。MG42の銃身交換機構、FG42のフルオート(セミオートはボルトクローズからの発射だが、フルオート時はボルトオープンからの発射)、そしてこのMkb42(H)。でもなぜかMP44はボルトオープンからではない。さらに、熱対策の割には首をかしげざるを得ないハンドガード。ちょっと不思議な国だ。

でもさすがショウエイ製。知らずに「実銃ですよ」と写真示されたら、信じる。今は金ないので無理だけど、ショウエイコンプリートはライフワークの一つでもある。FG42前期しかまだ持っていないけど、将来はコンプリートしたい。

相田さん、いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。