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てっぽうのページ

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マテバM-M2007

 

 

マルシン製:ガス・カート式リボルバー

本稿のレポート、写真は全て「おっぱいメロン」さんのご提供です。

18年来の攻殻機動隊ファンとして、先日、マルシンからリリースされたマテバM-M2007を購入しました。専用ホルスタはもちろん併せてゲット、「初回限定」の売り文句に見事にのせられて銃本体は2丁買ってしまいました!ついでに、妄想が膨らんで、公安9課ツナギ服(ワンオフ)、プレートキャリア(もちパチ)、スタングレネード(もちダミー)、チェストリグ、スティフベルト、ダンプポーチ、オークリー製パイロット・グローブ(自分的にはスタンナックルのつもり…アフォです)を総揃え!おかげでマルイのクリンコフ買えなくなっちゃった!

前置きはさておき、まず、パッケージについて。マルシン製品を買うのは今回が初めてなので、いろんな意味でビックリ! その道のプロが描いた作品に門外漢がこんなこと言うのもなんですが、「絵の構図がおかしくね!?」。トグサくんに対して、マテバがデカ過ぎ! 「エアガンのパッケージだから」と贔屓目に考えようとしましたが、トグサくんの右手親指もデカっ! トグサくんの目は「逝っちゃってる」感満点だし。(笑) リロードしている光景をモチーフにしているのだと思うのですが、6発撃った後にシリンダを素手で触ったら熱くないのかしら。GHOST IN THE SHELL時点でのトグサくんはほぼ生身なのに…。(この点に関しては、劇中でも素手でシリンダを触って信号弾をリロードしているので、パッケージデザイナーの責任ではないのでしょうけど) 梱包材のほとんどが「紙」なので安っちい印象を受けますが、ある意味エコなのかも???

さて、銃本体。わたしはゲーマーです。よって(←この接続詞大事!)、はなっからこの銃にゲームでの実射性能は求めていませんでした。「マルシン様の8mm」だし、ライブカートのリボルバーだし、スピードローダーもないし。バトー風に言えば「テメーの『8mm』なんぞ最初からあてにしてねぇ」ってところでしょうか。付属のローダーでBB弾をカートに装填し、専用ヘキサレンチでホップ調整をしてみたら…。あう〜。噂には聞いていたけど、スゴイ弾道ですね。ホップの「当たりゾーン」はめちゃ狭く、当たりゾーンは撃つ度に変わるようです。弾が上下にバラけるのはまだ許せるとしても、わたしの個体は6発に1〜2発はイチローも驚くほどの高速スライダーになります。TPOを考慮して撃たないとアブナイ!

外観については、わたしは攻殻ファンなので、リリースしてくれただけでもう100点満点。グリップ付け根後部に木目調が再現されていなくても、グリップの裏側の「張りぼて」が外から丸見え(画像「naeru_point」をご参照下さい)でも、気にしなーい。そんなこと気にしなーい! それ以外は個人的にはマジで100点です。2ぢゃんねるではイロイロ指摘されてるようですけどねー。そうそう、オートのガスブロを使っておられる方が多いと思うので、一点もの申します。ブロバと比較すると、当たり前ですがフロントヘビーです。加えて、実銃のモデルがどうなっているのがわからないので確たる批判はできませんが、トリガー形状に違和感を感じます。ハンマーをコックした状態にすると、トリガー形状がよくおわかり頂けると思います。

取扱説明書でもトグサくんが頑張っているのがいとをかし。あと、専用ホルスター、これキビシイ! 力学的に、片手で銃を取り出すのは極めて困難。左手でホルスタを保持しないと、マテバは出てきてくれません。でも、カッコイイから許す! マルシン様におかれましは、余勢をかって、攻殻S.A.C.のセブロM-5を出して下さるよう伏してお願い申し上げ奉ります。そんときは6mmでヨロ!。

 

 
 
 
 
   
 

 

 

<kのコメント>

攻殻機動隊って、分からない人間には全然分かんない。自分はかつて「分からないサイド」だったことがあるので、「分からない」ことがよく分かる。でも、「分からない」が「分かる」になって知らないうちにそれを通り越して「病みつき」になってしまっている現在、攻殻機動隊のよさを理解できない連中に向かって「可愛そうに。人生の大きな楽しみの一つが、理解できないわけか」と哀れみの感情しかない。

そんな攻殻機動隊ファンの一人として、今回のこのマテバのモデル化は、青天の霹靂だった。というか、自分自身攻殻機動隊を何度も観ていながらも、このマテバは見逃していた。今は猛烈に反省しいる。

しかしこのマテバという銃、はじめはバレルが下と言うことに気づかなかった。リボルバーの世界では、バレル下のエジェクター・ロッド・シェラウドが銃口まで伸びているのが流行で、「さすが先駆者パイソン!」と訳の分からないことを叫んでしまう今日この頃だったのだが、だからこそこの銃も「バランスウェイトを兼ねてやたらとシェラウドが大きい銃」としか思わなかった。が、前からの写真を見て「オーマイガッ!!」と。マズルがないではないか!!・・・とw

右手の親指と人差し指の交点の部分で銃を支えるが、そこから上下方向にバレルの軸線が近ければ近いほど、銃口の跳ね上がりは小さくなる。モーメントを考えれば一目瞭然。この方面で成功した例がグロック。オートだったら、機関部の工夫で何とかなるのだが、リボルバーだとそうはいかない。だから普通は誰もそんなことを工夫しないのだが、イタリアのマテバ社はやっちゃった。逆転の発想で、シリンダーの上側ではなく下側のカートを撃発すればいい!!と。

めでたくバレルの軸線は、親指と人差し指の交点に限りなく近くなったわけだが、今度はパララックスが大きくなってしまった。M14とM16の関係のような。・・・実際、大きくなったパララックスがどれだけ射撃に影響するのか、マテバに関して知りたいものだ。

さて、今回マルシンが発売したこのマテバ。実銃自体が「・・・やっちゃったのかよw」と、ある意味珍しがられ珍重される銃なのだが、そのTOYガン化にマジで取り組んで実現してしまったのは、やはりマルシンだった。「・・・やっちゃったのかよw」と常に言われ続け、そのことに快感さえ覚えているとしか考えられないラインナップのマルシンである。さすがマルシン!! KSCがやってるGSGとのコラボは、自社スタンダード製品のカスタムに過ぎない。が、このマテバは完全新規である。やはり、さすがマルシン!!と言わざるを得ない。

電脳化もせず、生身の体で他部署から転属になったトグサ。彼のそんな「自然な人間」に近いキャラは、オート全盛の現在にあえてリボルバーを持つという人間くささに、完全にマッチしている。ただ、攻殻機動隊という作品の性格上、ごく普通のリボルバーでは沈みすぎる・・・ということで、マテバ。なるほど。トグサの位置づけは、戦闘要員ではなく、地道な捜査要員。バカスカと撃ち合うのではなく、ここ一発の重要場面で撃つのみ。なるほど、リボルバーが似合うな。ネット上では「9mmパラはミスマッチ」という意見を良く目にするが、そうは思わない。トグサには、拳銃の威力が必要なわけではないし、そもそも彼には火力(即射性、連射性、威力)は似合わない。「普通の」リボルバーで言えば、M10の4インチの位置づけ?・・・トグサに似合うと思うが。

今回、長ものを仕入れすぎて資金が無く、涙をのんだ。モデッロTやEBRでもそうだったが、旬は逃しても、いつか手に入れたい銃だ。

おっぱいメロンさん、ありがとうございました。写真で紹介いただいたので、マテバの魅力が良く理解できました。またこれからもよろしくお願いいたします。

 
 

 

で、 おっぱいメロンさんから情報頂いて、「ほしいリスト」の上位が消えて(達成されて)いくのを待ちながら、この銃を手にする日を夢見てた。すると、mieさんから「ガス漏れ仕様でよければ、どう?」とご提案があった。どう?もなにもなく、「くださいくださいくださいください!!ほ、ほ、ほ、欲しいです!!」と史上最強のクレクレ君に変身して、mieさんのお情けにすがった。

頂いたマテバは確かにガス漏れだったが、そんなことは関係ない。この銃を手にできただけで有頂天になり、「なにこの握り具合!」「なにこのスイングアウト!」「なにこの重さ!!」と、久々に童心に帰り楽しんだ(普段から童心なのは事実だが、ほっといてくれ)。

この銃、手にしてみて初めて気がついたことがある。この銃、「セミ・ブルパップ」じゃないか!!

普通のリボルバー(シリンダーの一番上の弾を撃発するタイプ)では、トリガーの上にはシリンダーの後端となっている。このマテバの場合は、トリガーの上はシリンダーの前端となっている!!・・・通常の位置よりも弾の撃発位置(チャンバー、シリンダー)が後ろに来る銃を、広義で「ブルパップ」と呼ぶ。チャンバーが完全にトリガーより後だとブルパップだが、微妙に後になりきれていない銃を「セミ・ブルパップ」と呼ぶ。FG42がその典型例。

だからこのマテバ、いつ観てもものすごい違和感があったわけだ。

セミであってもブルパップなのだから、全長はコンパクトで、バレルは長くなっているはずである。なので、同じ9mmPARA使用のソードカとラスト比べてみた。全長はほぼ同じ。が、バレルはマテバの方が長い。下の写真群で確認して欲しい。

ガス漏れについては、「こりゃ、漏れない方がおかしいわなw」という構造。ガスタンク底部(ガスチャージの面)が、パッキンだけでガスが止められていて、ねじ等の密閉対策が一切ない。密閉対策を怠ったと言うよりも、「高圧ガスチャージ等危険行為の防止策」のように見える。安全対策は大事だけど、「安全なフロン」さえチャージできないようでは、企業の良心疑われるぞ!?

この日のために買っておいた9mmPARAだが、シリンダーに装着できない。シリンダーの中にある安全対策のためのスリーブにつっかえて奥まで入らない。まぁ、安全対策なんだから、敢えて改造することはやめようと思う。

頂いて数日後、グリップがとれた。底部でねじ1本で止めてあったモノだが、その取り付け部分の樹脂が崩壊していた。まるで「クレ556」チューンを施したような・・・。(注:「クレ556」チューンとは?・・・クレ556のような浸透性の高い鉱物油は、樹脂のピンホールに入り込み、樹脂を崩壊させる。)エポキシパテとプラリペアで修理した。

へヴィーウェイトの本体はずっしりと重く、握った感触(前後バランス)がとてもいい。ガス漏れ修理と並行して、完全分解編を次回お届けする。

mieさん、ありがとうございました!!