
「1989年、L86のハンドガードを同僚のL85に移植して遊んでいた英国機甲第116師団のスミス伍長が、L85+L86のハンドガードだと、銃身を短くすることができることを発見」したのが、このL85 A2 Carbineである。嘘である。そんな情報、どこにもない。むしろ、どんな情報もない、この銃に関して。元々L85(SA80)は純粋な軍用で、民間にはあまり流れてこない、らしい。その上、このカービンという銃は、一般歩兵が手にする銃ではない。では、手にするのは将校(下士官)か?・・・いやいや、元々L85自体、コンパクトな銃なので、将校用に短くする必要性があるのだろうか。しかも尋常ではない重さの銃、バレルが数センチ短いことに何かメリットがあるのだろうか。戦闘車両の乗員用?・・・それならもっと短いAFVがある。うーむ、この銃、位置づけ難しいが。ひょっとしたら、特殊部隊?と一瞬思ったが、考える間もなく「特殊部隊で作動不良はマズいっしょw」とその場で否定。
つか、本当にこの銃の実銃、存在するのか? ググっても出てこない。
L86A2も位置づけが難しい銃だったが、マークスマン・ライフルとして無理矢理位置づけて事なきを得た。が、このL85 A2 Carbineは、位置づけどころか実存しているのかどうかさえ定かではない。・・・やはりスミス伍長説か?(ないないw)
でも正直、俺はこの銃が好きだ。L85A2(普通のタイプ)のFサイトより前のハンドガード部分、この部分はなくてもいいんじゃないだろうか。

すると、銃身がもう少し短くできる。全長が短いブルパップとは言え、短ければ短い方がいいに決まっている。MMCのL85手にしながら、そんなことを昔考えたものだ。が、さすがにL86用のハンドガードまでは考えが至らなかったため、STARに先に考えられてしまった(既にこの銃はSTARのオリジナル銃であるという前提で話が進んでいるw)。
ちなみに、L85A2Carbineのハンドガードには、「MG 5.56mm LIGHT SUPORT L86 A2」と刻印されている・・・。使い回しだしw
去年までは、このSTAR製L85シリーズは結構お高く、オクの安い出品者でも6万を下らなかった。今年の前半で5万円台まで下がり、この秋、ようやく4万円台まで下がった!!と思う間もなく、3万円台まで下がってしまった!!今回落札したこのカービンモデル、頑固な競争相手のために41,500円まで行ってしまったが、出品時には35,000円だった。しかも長らく見かけなかった絶滅危惧種のカービンモデル、それが4万円前半で手に入った。良い時代だ。国家予算が95兆円を突破したことだし、この調子で皆さん頑張ってほしいものである(意味不明)。

そういえばアーミーのL85(R85)A1買った時の値段が3万円台前半だった。その時にはこのカービンモデルは6万円台だったから、アーミーのL85(R85)A1がお買い得に感じられたけど、今じゃ価格差1万円・・・。もうお買い得感、ないぞ!と。・・・違いましたw アーミーのL85(R85)A1、今のオク相場が1万円後半から2万円前半・・・きっちりと「半額」だわw
何故こんなに値段が下がるのか?金融危機の影響か?デフレ宣言の影響か?中国の陰謀か?・・・「人気がない」からですw→そうですか悲しいな。
世の中の関心事はM4とかに集中し、多くの人がSA80ファミリーに注目したりはしない。せっかくL85用のレイルハンドガードもあるのに、それをつけて遊ぶ人も某有名ブログの人くらいしかいない。そう、世の中の誰もSA80ファミリーを欲したりはしない。恋人へのプレゼントベスト100にも入っていないし、お父さんが準備するクリスマスプレゼントで選ばれることもない。ましてや、映画で華々しく主役を張ることもあり得ない・・「映画の中であっても、ジャムはマズいっしょw」。四面楚歌のSA80ファミリーだ。踏んだり蹴ったりだ。でも英国人は四面楚歌とか踏んだり蹴ったり(逆境)が大好きなので、やっぱり英国の思う壺。おいオマエら、また英国に踊らされてるぞ!?
マジな話をすると、ARESとSTARの関係がよく分からない。
(1)ARESとはSTARの製造工場
(2)ARES(旧STAR)
(3)ARESのHPはこちらだが、STARのHPも健在
手の中にある情報は以上だ。(1)と(2)だけをみると「STARはつぶれて、STARの製造工場だったARESが独立した」となるが、だったらSTARのHPは不要なはず。もしかしたら、「STARは健在だが、製造工場のARESが独立して、2社並立している」のか? で、ARESとしてはSTARに勝つために大幅値下げに踏み切り、STARも追従した、とか? 国内の会社事情もよく分からないのに、海外の会社事情なんて火星の磁気嵐と同じくらい縁遠い話。とにもかくにも「暴力的に安く」「下品なほど金属製で」「呆れるほどマニアックに」頑張ってほしいものである。俺も頑張って買い続けるから。
「ARESとSTARの関係がよく分からない」現状なので、とりあえずこの銃はパッケージに記載されている通り「STAR」製として扱う。
この銃、届いてびっくり・・・箱じゃなくて、ガンケースに入ってた!! そうか、そういえばSTAR製のL85といえば、「ケース入り」だった宣伝の記憶がある。当時のSTARのHPより↓



現STARのHPでは分かりづらいが、当時のHPの写真では、銃が「ケース」の上に置いてあるのがよく分かる。当時は「ケース付き!!すごい!!ほしい!!・・・高すぎて無理っぽ」だった。「ケースの分でも安くして!!」と思った。今では「ケースついても買える価格」、ありがたやありがたや。
この珍妙なカービン、通常のL85A2と比べても、それほど短くなってない気がする。「M16とM4」「MP5とクルツ」「AK74とクリンコフ」「L85A2とL85AFV(L22A2)」のような劇的な差(短さ)ではない。しかし実際に手にしてみると、結構効果的な短さに感じられる。ここで、STARのHPから長さのデータを拾ってみる。
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全長 |
L86
との差 |
L85
との差 |
L85
Carbine
との差 |
L86
AFV
との差 |
L86 |
920 |
--- |
147 |
210 |
315 |
L85 |
773 |
147 |
--- |
63 |
168 |
L85Carbine |
710 |
210 |
63 |
--- |
105 |
L85AFV |
605 |
315 |
168 |
105 |
--- |
(単位はmm、「A2」の記述は省略)
ひとつ上のサイズの銃との比較では、「L86」と「L85」の間が一番大きく、「L85」と「L85Carbine」の間が一番小さい。63mmの差というのは、「M29の4インチと6.5インチの差」と同じ。ハンドガンなら凄い違いだが、ライフルではどうなのか。微妙。
なので、「一応短いけど?中途半端に短いんだけど?」というL85Carbineを、もうちょっとだけ短くしてみた。フラッシュハイダーを、ノーマル(長さ75mm)からM4用(長さ44mm)に交換した。これで31mm短くなる。すると、上記の表はこう↓変わる。
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全長 |
L86
との差 |
L85
との差 |
L85
Carbine
との差 |
L86
AFV
との差 |
L86 |
920 |
--- |
147 |
241 |
315 |
L85 |
773 |
147 |
--- |
94 |
168 |
L85Carbine |
679 |
241 |
94 |
--- |
74 |
L85AFV |
605 |
315 |
168 |
74 |
--- |
これで「L85」と「L85Carbine」の差は「M29の4インチと6.5インチの差」ではなく「M29の4インチと8インチの差」に近くなった・・・圧倒的な差(か?)。ということで、以後自分のL85A2CarbineにはM4ハイダーを装着しておく。いいじゃないか、どうせ架空銃なんだしw(既に決めつけ)。
標準でついてきたオープンサイトだが、カービンという特性を考えるとオープンのままでいいと思うのだが、L85A2AFVも同時に手に入れてこちらはSUSATを外したので、このままじゃSUSATが余ってしまう!!・・・いかにも俺が無計画に買い物をしているようで世間体が悪いので、SUSATを余らせない方向で善処した。再度言うが、俺は決して無計画に買い物をしているのではない。ほしいものを見つけたら、銀行の残高やローンの残りなどを調べるよりも早く、次期購入リストを紐解くより早く、「入札する」または「落札する」をクリックしているだけだ。それだけだ。スタパ大先生の教えの通りだw
偉大な理由で「オープンサイトの方が似合っているのに、敢えてSUSATを装着され、M4のハイダーを装着された史上最強の俺のL85A2Carbine」。もしサバゲで使うならL85A1(アーミー製のR85)だろう。カラスの退治(近接着弾で脅す)にはL86A2ELCAN(ELKEN涙)だろう。夜間に敵が襲ってきた時に身を守るのならL85A2AFV(L22A2)だろう。出番のないL85A2Carbineは、史上最高にかっこいい専用ハードケースに仕舞われて、長い時を過ごすだろうw
ある方からSTAR製L85&86の実射レポを依頼された。自分、まだまともな実射をしてなかったので、秋晴れの今日、挑戦してみた。
結果。ヤヴァイ。ヤバイよこれ。
20mの直線距離が取れる唯一の場所・・・敷地内道路(ガレージへの自動車道)で挑戦した。隣人が畑にいないことを確認し、隣人の車が燐宅にないことまで確認し、家内の不在も確認した・・・田舎は辛いね。別の場所、山の中とか河原では「絶対に誰も来ない」場所が無く、田舎故に万が一だれかに見かけられたら警察への通報は必至なので、事実上、自宅以外に射場がない。悲しいことだ。
で、20m向こうの倉庫の壁にターゲットペーパーを貼り、そそくさと(通行人に見つからないうちに)射撃開始。風はほぼ無風。・・・結局、1発もターゲットペーパー(マルイ純正)に入らなかった。全てペーパーの50cmほど右へ着弾。SUSATをその場で補正するも、着弾位置が20cmまでターゲットペーパーへ寄ったところで「SUSAT補正の限界(これ以上着弾を左へ補正できない)」に。L86に持ち替えて、射撃。同じく50cmほど右へ集弾。パチエルカンの限界まで補正しても無駄、右に着弾。L85AFVに持ち替えたところで、前の家の主人が車で帰宅、射撃中止。
L85カービンもL86も、とにかく右へ着弾する。着弾点は右にそれるが、それた先で数センチ内に集弾している。おかしい。銃の正中線を延長すると、ターゲットペーパーへ一直線・・・に見えるのだが、撃ってみると「正中線からあり得ない角度で」右へ着弾する。もしかして、インナーバレルが曲がってる?
ということで、ターゲットペーパーによる集弾性能のレポしようと思ったのだが、写真無し。無傷のターゲットペーパーの写真しかないw 今日これから2挺ともばらして、「右へ超能力的に曲がる」秘密を探ってみる。