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てっぽうのページ

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ガリルSAR

 

 

KingArms製:電動

最近のイスラエルでは、M16が主力らしい。何でも、米国の援助でM16が1丁5ドルで手に入るらしい・・・マジで?今回買ったキングアームズのSARが手数料等全て含めて約65,000円・・・100丁買えるしw 眉唾な話だが、一部だけ(安価にM16が手に入る点)真実だとしても、そりゃ国産のガリルよりもM16の方使う罠w

無骨だが生産しやすく、故障も少ない優良銃として、AKシリーズは事実上世界を制覇している。数は力だ。いくらSIG550が優良銃でも、89式が豪華お座敷仕様でも、M16がバトルプルーフされていても、AKには敵わない。実戦での話ではなく、経済のお話しとして敵わない。戦争は破壊だ。戦争はものを生まない・・・破壊するのみだ。当然、破壊されるのは敵だけではなく、自陣営も例外ではない。戦争で使う道具は「破壊される」ことが前提だ。「だから、破壊されないように、敵にやられる前に少しでもダメージを与えるように、最良の高級な兵器を配備する」という考えと、「どうせ破壊されるなら、破壊されても惜しくないように安価な兵器を、しかし安価な分大量に配備する」という考えに分かれるわけだ。西側はまがいなりにも民主主義がウリなので、人道主義が優先される。兵士を消耗品扱いできない。可能な限り兵士の安全を確保し、万全の体制で敵にダメージを与えようとする。自然と兵器・装備は高価・高性能・防御重視になる。さらに、兵士に対する教育費は増大する。 旧東側は共産主義(社会主義)という名の全体主義だったので、国家の前に兵士の命は優先事項とはされなかった。当然西側とは逆の思考で、兵士の安全よりも敵に与えるダメージの大きさが重視される。自然と兵器・装備は安価・攻撃主体となり、損害をものともしない物量重視になる。教育費もあまりかけない・・・消耗品に必要なのは攻撃力であって、サバイバルは重要ではない。全く一方的かつ独善的な分析だが、それがウソだと思ったら、同年代の西側と東側の兵器・装備を比べてみるといい。東側では戦後数十年、スターリンが「生きて」いたことが分かる。

「兵士の生命軽視」が見て取れるAKだが、Toyガンを手にしてみて分かることは「兵器として1級品」ということだ。壊れない、確実に作動する、操作を間違えない・・・これが兵器として重要なことだと俺は思う。精度や射撃制御(バースト等)、重すぎないこと等は二の次であって、「必要なときに弾が出る」ことが最重要だと思う。AKはその最低原則に徹している。だから基本設計が、60年以上経った今でも通用している。ギリギリの設計ではなく余裕(冗長性)があるため、同一ボディでバレルとボルト、マグ交換するだけで異口径(7.62mmと5.45mm)が使える。30口径(7.62mm)の時代から22口径(5.45mm)の時代になったのに、1947年の初代と外形の違いがほとんど無いって、よく考えなくてもすごいことだ。アメリカならM14の5.56mmモデル、日本なら六四式の5.56mmモデルと言うことになる。共に実在しないが、仮に「M14-.223モデル」「六四式-.223モデル」が実在して現用で全軍が使っているところを想像してみて欲しい・・・キモッ!!

そんなAKだが、イメージは悪い。テロリスト御用達のレッテルを貼られ、極悪人の銃というイメージが定着しているように思う。冷戦時代、「悪の帝国ソ連の銃」というイメージもその一端を担っている。今まで俺の家へ遊びに来た友人や同僚、知り合いのうち、コレクションを見た全員が、AKを手にして同じことを言った。「これ、テロリストの銃でしょ?」・・・。でもね、トンプソンのドラムマグモデルもギャング御用達だったんだけどね。だれもあれを「極悪人の銃」とは呼ばない。どうもAKは生まれた背景が悪かったようだ。

イスラエルは、その歴史と立地条件から、評判とか外見とか気にしていられるような状況ではなかった。「核兵器完成間近」という状況でイラク核施設空爆をためらいもなく実施し、「我々は世界の同情を得ながら滅亡するより、世界中から憎悪されても生き延びる道を選ぶ」と時の首相ペギンがコメントした国だ。敵が使っている兵器であろうが、それが優秀ならば躊躇なしに採用する。で、採用されたのが敵が使っているAKを元にしたガリル。旧ソ連の衛星国も同様にAKを改良し、AIM、AMD、ヴァルメ等、いろんなバリエーションが誕生し、ガリルもその仲間の一つだ。ただ、ガリルを創ったイスラエルだけが「ソ連の衛星国ではない」と。これってスゴイ勇気。少なくとも日本には不可能(根性ないから)。

AKの優れた特性「引きがね引くと弾が出る」部分はスポイルしないように、基本発射機構はAKのまま。サイトやストックなどヒューマンインターフェイス的なところに西側テイストを採用。弾薬は米国の支援の関係で.223NATO。かくして、東側と西側の奇妙なコラボが完成、と。

Rサイトは上部カバーに取り付けられているが、この部分は単なるカバーであって、本体剛性は全然受け持っていない。極端な話、カバー無くても射撃は可能。・・・要するに、ガタガタなので、本来リアサイトがつけられるようなところではない、と。つかささんからいただいたARMのレポで、カバー後端の本体と接する部分に、追加の鉄板が溶接されていることが紹介されている。今回手に入れたSARでもそれは再現されていて、「カバーのがたつき軽減」の役に立っている。・・・それでも、多少ではあるが、カバーはぐらつく。Fサイトのぐらつきほどには射撃に悪影響を及ぼさないが、それでも「ベストな位置」ではない。AKの基本設計上、数少ない根本的欠点だ。FサイトはAK104&105形式で、バスバイパスブロック(正式名知らない)と一体成形。Fサイトが独立した別部品ではないので、製造時や重量的に有利と思われる。

ストックはFN形式。自分的にはFNCで経験しているが、とにかくシンプルで頑丈な構造。どちらも軍用銃として重要な素質。さすがイスラエル。

ハンドガードは樹脂。滑り止めである横のスジは効果的で、握ったときに感触もいい。上部がオープン。ガスバイパス部分なので、過熱すると思う。戦闘中にここ触ると「火傷しないか?」と心配。イスラエルのやることだから「つけるのを省略したのではなく、ついていない方がメリットが多い」と解釈すべきだ。一番の理由は放熱のためと予想されるが、実のところは分からない。知っている人は、教えて欲しい。でも、上部ハンドガードがないので、デザイン的にはAKらしくなくなっている。AMD的にも見える。結局、「上部ハンドガードがないガリルはかっこいい」ということだ。だったら最初からそう言えすみません。

マズルも西側テイスト。モデル的には14mmの逆ねじなので、マルイ互換のマズルが各種楽しめる。手近にAKMマズルがあったのでつけてみたが、全然かっこよくなかった。八九式マズルは似合う。なんとなくAMD的でもあり、さすが(一応)西側陣営だなぁ、と。

ストックは頑丈にできているが、STARのFNCのように「ガタひとつ無し」ではなく、少々ぐらつく。やはりキングアームズよりSTARの方が格上なのか?L1A1でキングアームズ製かSTAR製か散々悩んだが、もしかしたらSTAR製の方で正解だった?

バッテリーはマルイのAK47S式。ガスバイパス内部もウナギバッテリー用のスペースとなっていて、マニュアルでは標準で9.6V、上限12Vとのことだった。8.4Vで試したが、作動に支障はない。当然サイクルは9.6Vの方が上で気持ちいい。ガスバイパス部分のバッテリーの入り口が狭く、手持ちのウナギバッテリーは表面のシールとかが全て剥がれてしまった。

実射は・・・まぁ、良くも悪くもマルイテイスト。弾道は素直で、ホップも適正に効く。ボルトのブローバックも働くが、マルイのAK74MNと比べて、リコイルショックがない分、おもちゃ的なピコピコ感だ。今更にマルイの「シュート&リコイルメカ」のすごさを感じる。ストロークはマルイMNと同等程度(実銃の半分ストローク?)。

手にした感覚はAKそのもので、良くも悪くもまぎれもなくAKだ。グリップ脇の親指で操作できるセレクタは、残念ながらダミー・・・クリックすらない。これライブだったら、スゴイだろうな。マグはM16マグをちょっと伸ばして、上部にAK用の爪を取り付けた感じ。たった5発多いだけなのに、やたらと長く感じる。不思議と、AK純正74マグよりも銃との一体感があるように思える。マルイ互換のAKマグは装着可能なんだけど、マグキャッチの爪の位置が少々上気味で、あと1mmほどで使用(キャッチ、ロック)可能。必要があれば、AKマグのマグキャッチつめの上部を1mmほど削ればいい。その逆(ガリルマグをAKに使用)は、マグ前部の幅がガリル用は広く、装着不可能。

 

 

<2008年10月13日追記:ブルーバックの写真群>

マニュアルを追加した。

 

 

<2008年12月28日追記:ピンクバックの写真群>

「ストックの部分をFNCと比較して欲しい」という要望が来たので、比べてみた。両者よく似ているが、全く同じではない。同じサイドスイング方式でも、本家のAKの方は、より省力化と簡易化が徹底している。

もう一つ、「FNCとガリルに20連マグつけた姿見たい」という要望が。爆!!そんなん、見たことないわ!確かに。FNCはマルイ互換なので何も問題なし。問題はガリル。こちらはM16マグに似ているが、実は違う。マガジンキャッチの位置とかそう言う違いだけでなく、形状自体違う。マグ前側がガリル用はRが大きい・・・マルっぽい。だから角っぽいM16用は挿入不可。ただ、今回手に入れたJAC製のM16ベトナムモデルのマグがなぜか入った。マルイ互換より小さいのだと思う。入ったと言っても挿入できただけで、マグキャッチは当然利いていない。FNCもガリルも、自分自身30連(35連)マグの姿しかメディアで見たことがない。↓このピンクバックの最後の写真をとくとご覧ください・・・キモッ!!

 

 

西側テイストAK

バードケイジ型

ハンドガードは上部無し

FN風ストック

カバー上に無理矢理つけられたRサイト
 

丁寧な造りのFサイト

FNテイストが感じられるガスバイパス付近
 

疑似アンビ?のボルトハンドル

すらりと伸びた(露出した)ガスパイプがステキ
 

グリップ左側のセイフティ兼セレクタレバーは、残念ながらダミー。クリックも無し。
 

扱いやすいマグキャッチ
 

とても狙いやすいRサイト
 

夜間用サイト(起倒式)

同じくフロント側
共に発光体(放射性物質)はなし(当然?)

ハンドガード内部には、金属板(遮熱板)
 

AKよりシンプルなセレクタレバー
 

グリップ真上の方にあるのがボルトをブローバック動作させる部分

ボルトが最大限後退した状態

バスパイプ内はバッテリースペース

9.6Vのウナギがここまで入る
 

カバーのガタをなくす部品(赤矢印)。青矢印の部分の隙間を減らしている。

似たような位置づけ(カービン)の3丁