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てっぽうのページ

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M14-EBR

 

 

KART製:電動

意外なことに、米軍は反省する。

WW2nd後に、英国などが小口径弾の開発を進めているのに、戦勝ライフルであるガーランドを近代化して改良したM14を採用し、その.308弾を強引にNATO標準と定めた。独逸との戦訓からいち早く短小弾の利点を見抜いて制式採用、配備をはじめたソ連とは対照的に、フルパワー弾を採用した。ソ連と同じく短小弾の利点に気づき、開発をはじめていた英国をはじめとする各国は、米国様に逆らったら生きていけないので、仕方なく時代遅れの.308弾を採用する。このマーケットではFALが一人勝ちしたわけであるが、米国はそんな情勢を尻目にM14でフルメタルジャケットだったから、微笑みデブが有名になった。

しかし、ソ連のAKが共産圏で大暴れしているのを見て、米国は反省した、「.308ってダメじゃんw やっぱ時代は.223だし!!」。米国は普段は絶対に反省しないが、一旦反省するとその後の行動は素早い。AR15・・・M16採用。あれほどNATO諸国に無理強いをして悔し涙を流させたことなど「反省したんだから仕方ないでしょ!!いつまでも時代遅れの.308なんか使ってられないわよ!!まったく!!」と、あっさりと.308+M14を捨てて、さっさと.223+M16へ乗り換えた。ナム戦で鍛えられて大半のデバックを終えたM16は、押しも押されぬ名銃となった。収まらないのは、時代遅れの.308を押しつけられて、全部隊への配置を終了していたNATO諸国である。事実上フルオートが不可能な銃・・・こんな近代戦に不適な銃をどうしろと?おれたちにどうしろと?

・・・やっと.223に大半が更新された20世紀末から21世紀初頭。また米軍は反省する。「砂漠じゃ交戦距離長すぎて.223だとダメダメ。.308の方がいいしw」。「時代遅れ」の指摘を全て無視して.308に決めたのにすぐに反省して.223にしたけど、やっぱ.308も捨てがたい・・・。M14が倉庫から引っ張り出され、ソマリアでシュガートが使って壮絶な最期を遂げ、全米が泣いた。さすが合理主義大国、「柔軟な思考」とか「状況に即応するしなやかさ」に徹する国。他方、アジアでは「朝令暮改」「優柔不断」というのだが、どうせ日本には発言権ないし、紙と竹の家に住んで毎日フジヤマの下でゲイシャガールとスシやサシミを食べている出っ歯でめがねでカメラを手放さないジャップだから仕方がない。仕方がないから、強力すぎる.308を弱装弾にして武田騎馬隊と戦うしかなかったわけだ。

前置きが長くなったが、要するに政治的国際的背景は俺アホだからよく分からないし、カリフォルニアのステーキは赤身で硬いし、トムキャットが退役してしまった今、俺は米国の何を好きになればいいのか?とグレかけてたあの頃、M14は熱く輝いていた。

古くさいM14・・・いや、実際古いM14を近代化したのがEBR。ポイントは木の否定と可動とレイル。まず、木は否定する。木製ストックはダメだ。松食い虫にやられる。コーヒーとかこぼすとシミになる。火がつくと火事になる。

次に可動。可動ギミックのない製品は、最近のマーケットでは生き残れない。ストックの伸縮、チークピースの上下という可動部分を得て、EBRは売れ筋にランクイン。「ママ!!このM14クールだよ!!ストックが動くよ!!」。

最後にレイル。米軍兵たちにとっては、あのでこぼこ感が「イイ!!」らしい。

以上が俺の「EBR」に関する知識だ。どこでどう何を間違えて知識を蓄積したのか、今となっては取り返しもつかないが、よく考えたら仕事に影響はないんだし、取り返さなくてもいいんじゃないかと気づいた。そんな矢先、マルイから電動M14が出た。マルイらしく、木ストはフェイクでしか出なかった。BHDの影響か、木ストよりも樹脂ストの方がメジャーになって、みんなこぞってマウントつけて、ダットサイトつけていた。俺は違うと思った。シュガートは格好いいけど、やっぱM14は木ストにオープンサイトがFAだと思った。だから俺は頑なにM14にマウントつけることを拒んだ。苦しい戦いだった。ちょっと気を抜くと、木ストが樹脂に戻ってデザート迷彩が施されてマウントの上にパチコンプが乗っていそうな、そんな危うい状況だった。マルイからはSOCOMモデルが出て、俺は窮地に追い込まれた。

たった独りで孤軍奮闘している俺の元へ、はぐれ小僧さんがEBR情報を投稿して下さった。曲銃床の美しいM14が変わり果てた姿に・・・、いや?あれ?・・・格好いい。これはM14の粗悪改造ではない。全く別物の銃だ。英国風宇宙戦艦とは別ものの、米国風宇宙戦艦。俺は結構宇宙戦艦が好きだったりする。P90-TRで目ざめて、SCARで開花した俺の宇宙戦艦好きは、優美なラインを誇る旧式曲銃床銃の興奮とはまた違う次元で俺を興奮させて、財布の中身を空にさせる。今財布の中身は1,023円だ。タバコが3つしか買えない。タスポ持ってないから困るし。

はぐれ小僧さんに情報頂いた段階では、10万円の大台を超えるマスタークラスの価格だったため、買えなかった。「ママ!!あれ買って!!買ってくれなきゃヤだヤだヤだ!!」と路上に寝っ転がって泣き叫ぶか、夕暮れの街角でショーウィンドウの中を物欲しげに見つめるしかなかった。

時代は平成から中華へ替わり、TOYガン市場へ黒船の如く中華製の安価なTOYガンたちが乱入してきた。平均売価8万のL85が2万台、6万のSCARが1万台、8万のSR25が2万台、そして今回のEBRに至っては、平均売価10万が1万台。まさに黒船、まさにペリー。オリバー・ハザード・ペリー級フリゲートは、「フリゲートの第一義は対潜戦闘」という常識を覆し、通常なら個艦防御のシースパロー程度でお茶を濁すところをスタンダードを積み込んだという、ふざけたフリゲートである。しかも小さい船体ににもかかわらず、ヘリを2機搭載し、船体中央の高所にオットーメララの76mm砲を積んでいる。この76mm砲は浮上したレッドオクトーバーに対して的確な威嚇射撃を行い、「俺の戦闘能力を過小評価しやがって、議会の馬鹿野郎!!」と主張していた。ちなみに、黒船のペリーはこのフリゲートの名となったペリーの兄。

黒船中華は安いが、送料が高い。今回の買い物も、送料は6,000円だった。銃本体が18,600円だったので、総額24,600 円。安いよそれでもやっぱり。さすが黒船中華。

送られてきたEBRであるが、6月2日に香港発、6月6日に日本の辺境へ着。国内でも、これ以上時間のかかる出品者はいくらでもいる。この出品者はすごい。評価も1件を除いてクリアで、海外発送オンリーなのにこの評価は正直な商売だと思う。ただ、落札後の第一報で自分の個人情報(住所氏名電話番号)を知らせない主義らしく、俺の時にもこちらから求めない限り、自分の情報をくれなかった。その理由を「正直にやっているので、評価を見て信頼して欲しい」と。・・・これじゃぁ、日本ではあまり売れないよ?正直な出品者なだけに、残念。

箱を開けた第一感想「発泡スチロールの粉末まぶし」。梱包材の発泡スチロールに強度がなく、輸送中に中身が暴れてなにやらすごい状態に。

  

黒いポロシャツに黒いジャージで開梱作業をした俺は、瞬時に白い粉まみれになった。

本体を手にしての第一感想「重い」。とにかく重い。M249より重い。フロントヘビーなため、余計に重い。第2感想が「グリップぐらぐら」。ピストルグリップの取り付け部分自体がぐらぐらしている。モーターが水平に近いVer.7メカボックスのモーターを支える部分なのだが、そこの部分の組み合わせ自体がゆるい。固定は上下2本のねじのみに頼っている。ねじを増し締めしたが、力がかかる部分なので、改造を要する。第3感想は「アウターバレルぐらぐら」。アウターバレルが回る。ほんの5〜6度程度だが、回る。早速ハンドガード上部を外し、アウターバレル固定の芋ねじを増し締めする。たったこれだけなのだが、さすが黒船中華。

次に気づいたのが、ガスチューブとオペハンのズレ。オペハンの動きを規制している内部パーツが、本来左右対称じゃなきゃいけないのに、非対称。だからセンターがずれている。これもすりあわせ修正が必要。

バッテリーは、9.6Vの二股ダイナマイトタイプ。説明書の一般的ラージバッテリーとは違う。多分、これしかなかったんだろうw これをハンドガードの中に納めるのは少々無理があり、きれいに納めたつもりでも、多少(2〜3mm)ハンドガードが左右に広がってしまう。

この日のために用意したブッシュネルのスコープを装着する。マウントの前部はハンドガード上の長いレイル、後部は機関部のクリップ挿入部上のレイル・・・あれ?クリップ挿入部上のレイルないし?・・・スコープ、つけられないじゃん!!・・・探したら、別パーツで入っていた。よかったよかった。ついでに、グリップの底板も別パーツで入っていた。スコープつけたら、EBRがEBRらしくなった。これでもう、どこへ出しても恥ずかしくない。出すつもりはないが。

この銃には二脚が必要だ。スプリングがついたレイルそうちゃくの「あれ」は高いので、ゲンブンカービン製作で余っていた八九式の二脚をつけてみた。取り付け基部あたりがBARみたいで格好いい。折りたたんだときの収まりも、奇跡的によさげ。ただ、アウターバレルの素材に問題があるのか、はたまた本体が重すぎるのか、この状態で二脚を展開して床に置くと、アウターバレルが明らかに「歪む」。しなるのだ。お前はソフビか!!というくらいしなるのだ。強度なさ過ぎw

マガジン。無印の中華製多弾数。おまけで2個プラスだったが、安かろう中華だろう品質で、まぁ、ないよりましか?程度。マルイのような高品質を求めてはいけない。機能には問題はなく、おまけの2個には巻き上げ用のハンドル付きで好感が持てた。

スリングも付属。安っぽいナイロン製だが、しっかりと3点式のタクティカルタイプ。幅広で、クソ重いEBRにはジャストフィット。中華製は、こうしたスリングやヴァーチカルフォアグリップ、おまけレイル、ゴーグルなどの「レジ横商品」的な付属物が楽しい。

重い。重いと言っても限度があるだろうが!!と叫ぶほど重い。金属のかたまり。こんなん持ってゲームしたら、スタートから3分でダウン。ここでブラックホーク・ダウンの方へ話を持って行こうとも思ったが、予想されている危険があるため、今回は勘弁してやろうと。「言わなきゃよかった」と思うことが星の数ほどある俺だが、最近は謙虚になったw

安い。送料込みで2万5千円を切るなど、長ものとしてあるまじき価格。しばらく待って財政が健全化したら、ショートタイプも手に入れたい。当然装着するのはダットサイトで色はタンにしたいな。俺は余り好きではないが、息子は牛タンが大好物で、レモン汁と牛タンの組み合わせを「人類の至宝」と呼び、今日も今日とで「牛タン喰いたい!」と叫んでいる。

今日(平成20年6月7日土曜日)は快晴で、お外での試射に絶好の日和なのだが、山野草つみに来る他県ナンバーの車が周囲にいっぱい。彼らが勝手に人の土地入って山野草摘もうが、筍取ろうが俺は知ったことではないが、試射に行けないので困ったものだ。いつも試射に使っている裏の空き地にも、早朝から他県ナンバーが来て、若い夫婦がウロウロしていた。この時期は空き地の持ち主が定期的に巡回に来て、酷い他県ナンバー(育てている苺などを摘んでいく奴らや、ゴミを持ち込んで捨てていく奴ら)を監視している。顔見知りの人だが、スコープつけたEBRを乱射している俺の姿には、同情は得られないだろう。残念ながら試射は別の機会だ。

空撃ちした限りでは、マルイ製そのもの。発射音は静かで、SCARのような「内部パーツの打撃音」が響くタイプではない。モーターの作動する「シュッ!」という音と、銃口からの圧縮された空気の音しか聞こえない。9.6Vなのでトリガーのレスポンスはよく、セミオートで撃って楽しい。

今夜あたり分解して楽しみたいが、仕事が混んでいるので難しい。運がよければと言うことで。

 

<2008年6月21日追記>

分解写真をUPした(ブルーバックの写真群)。ホップが弱いので、ホップスクリューを延長した。組み立てるとき、グリップ&銃床セクションのパーツのねじをなめてしまった。右手で支える部分なので、重量級の本体故、そうとうの負担がかかる部分だ。しっかりねじが締めてないと、グリップがぐらつく。根性を入れすぎ、「あれ?急にトルクが軽くなったぞ?・・・orz なめてるしw」と。5mmねじだったので、タップでねじを切りなおし、6mmねじで留めた。

 

<2008年7月20日追記>

変に弾力があり剛性のない純正バレルを、他の剛性の高いバレルに交換した(ピンクバックの写真群)。先日オクで手に入れたL85カービンに関係するのだが、この物件、安いだけあってボロボロだった。だから、MMCのL85のパーツと交換した。L85カービンは立派になったが、元々あったL85はジャンクになった。組み立てる気にもならないほどジャンクになった。分解した状態で片付けようとしてバレル(アウターバレル)を手にした瞬間、ピピーン!!と来たね!!久しぶりに来たね!!これ、EBRのバレルと同じ経?と。真鍮製(だと思う)だから剛性高いし。邪魔なフロントサイトないし。ハイダー、L85の方が格好いいし。で、分解して組み立ててみたらアラ大変、あつらえたようにぴったり。以後、気に入ってこのままにしている。EBRの短い方も買って・・・と思っていたが、既に時代はM16で買う気なくなってきたし。だったら、このL85のバレルぶった切って短くして、ショートモデル完成!!と。純正のロングバレルはそのままだから、そのときの気分によって、も可能。

 

<2009年1月6日追記>

YouTubeより。伏せ撃ちなんだけど、立射のように上体全体で反動を逃がすのではなく、肩が全て反動を受け止める様子がよく分かる。やっぱ.308の反動はキツそう。

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

矢印がホップスクリューの穴
 

ホップを強めるために
 

矢印部分が問題の「なめた」ねじ部分