「クリンコフ」という名前は、開発者「アンドレイ・イリイッチ・クリンコフ:1923-1990」の名前から来ていると思っていたのだが、ロシア語の「チビ助」を表す言葉だと知った。なぜ「アンドレイ・イリイッチ」なのかというと、どこかで脳裏に入り込んだこのロシアっぽい名前が、たまたまアカデミー製のこの銃を一目見た瞬間に、脳裏に浮かんだからだろう。要するに、歴史なんてどうでもイイという、普段の俺の生きる姿勢が原因だ。今ではちょっぴり反省している。
マルイ製AKS-74MNは衝撃だった。腕にガツンガツンと来る衝撃が衝撃だった。ガスブロでなくても「電動でもここまでできるぞ!」的なマルイの意地が見えた。固定スライドのガスガンを最高と思っていた人間が、はじめてガスブロを撃った時と同じだ。・・・もう固定スライドでは満足できない。さらにマルイAKS74MNで衝撃だったことが、ノーマルで金属製+結構なハイサイクルだったことだ。最近のマルイは本気だ。外国製の安価フルメタルに対抗すべく、クオリティの高さで勝負している。
かといって、クリンコフに思い入れはないし、マルイ製は結構お高い・・・激安海外製長もの市場では、2万円を越えると高級品扱いというご時世。今回のこのマルイ製は、3万3千円だったから、激安海外製長もの市場では「MINIMIクラス」。さぁマルイよ!!このご時世にこの価格に見合う満足を俺に与えられるのか!?
・・・満足した。正直、大満足した。適度な重さ、バランス、撃ち味、仕上げ。どれをとっても「MINIMIクラス」以上の満足が得られた。さすがマルイ。特に撃ち味は最高。MNと同じエンジンだと思うが、なりが小さい分、反動が大きく感じられる。これは楽しい。
残念な点は二つ。まずボルトハンドル。MNに比べてハンドガードが短くなった分、ボルトハンドルのピストン部分(この先端をブローバックエンジンが蹴飛ばして、ブローバック作動をする)が短く、通常のブローバックサイクル時でも、ピストン部分がシリンダー部分から外れて作動する。一方、MNのページでも述べたが、機関部後上方にあるスチールカバーの下にある樹脂製カバーであるが、俺のようなお座敷ならお外で使って異物の侵入を気にすることもないので、外して使っている。ブローバック作動音に「シャキーン!」という澄んだ金属音が混じりとても気持ちがいい。元々この樹脂カバーは、ボルトのレールの役割もしているのだが、MNの場合にはボルトのピストンがシリンダーを外れることはないので、レールの役割の樹脂カバーを外しても作動に問題はない。しかしクリンコフの場合は、前述の通り作動時にピストンがシリンダーを外れるので、樹脂カバーを外すと、作動が非常に不安だ。購入してすぐにカバーを外して作動は確認したが、ぐらぐらするボルトに不安が残り、樹脂カバーを元に戻した。この点は再度見直したい。もう一つ気に入らないのは、ハンドガード。樹脂製は今後の課題として、上下のハンドガードの合わせ目にある隙間が「ない」こと。見た目には隙間はあるが、よく観ると「黒い樹脂」で内部が隠されているだけ。これではAKではない。バッテリーが見えようがコードが見えようがそれは今後の課題として、早急に黒い樹脂部分(フェイク隙間)を排除したい。
他のAKたちと撮影していて思ったのだが、クリンコフハイダーって、かっこいい。MNにもAK74にも似合う。意見が分かれるところではあるが、ゲンブンカービンですら似合うと思う。
ショットガンフェイズへ突入したのに、すぐに路線変更する羽目になってしまったが、やはりAKには相応の魅力があると言うことだ。何がスゴイって、前後第一世代・・・30口径の初期突撃銃と、22口径の現用の最新版で、基本デザインと機関部が同一てのは、基本設計が優れていた証拠だと思う。AK使っていないどの国でも第一世代の30口径銃(M14、FAL、六四式等)と第二世代の22口径銃(M16、L85、FAMAS、八九式等)では、全然別の銃となっている。AKの場合は、47であろうが74であろうが、手にして構えてしまえばほぼ同じ銃だ。セイフティ兼セレクタレバーやリアサイトの古さなどあるが、それらはロシアにとって「取るに足らない些末なこと 」なのだろう・・・実際に些末なことだと思う。
AKS-47、AKM、56式、AK-100番台など、これから手に入れなければならないバリエーションも豊富で、ワクワクしてくる。とは言え、やはりAKは「アルミと樹脂」ではなく「鉄と木」じゃなくちゃダメだと思う。マルイのこのクリンコフも、いつの日か木製ハンドガードに換装したいものである。いや、木製ハンドガード自体は、オクで注意していれば容易に手にはいるが、問題はバッテリー。ブローバックとリコイルショックメカのために、本来のウナギバッテリーが入る部分には装着不能・・・銃床とハンドガード以外、バッテリースペースなし。上部ハンドガードを、木製の限界に挑戦!!的に削りこむか?
上記「ボルトのピストン問題」については、後日MNとの比較を掲載する。
「フェイクウッドだけは我慢がならない」と言いはしたが、本音は「どうせ木製と交換できるさ」という捕らぬ狸の皮算用があったわけで、それが見事敗れ去った現状、俺はどうすればいいのか、と。・・・実は、樹脂という点はあまり気になっていないのが真実だ。一番許せないのはハンドガードが「太くて不細工」という点だ。
今、敢えてここで載せないが、実物のクリンコフの写真とマルイ製を見比べてほしい。明らかに「全体に太っている」「特に下部前端近くが太っている」のがわかる。AKは、実はスラリとスマートな銃だと、自分は思っている。FALには敵わないが、M16系や最新のSCARと比べれば、スマートだ。無骨さばかりに眼が行ってしまい、結構気がつかない人が多いが、AKはすらりとスマートなのが身上だ。CAW製の木製ハンドガードを装着して、そのあまりのオーバーサイズぶりに落胆し、仕方なくハンドガードの前後をテーパー状に削ってみたら、もっと格好悪くなってしまった「AK-47」のレポをためしに参照してほしい。こんな「太すぎてカッコ悪いハンドガード」のAKはAKじゃない!! ハンドガードのスマートさの極地(ハンドガード金具よりもハンドガードの方が細い)AK-104のレポも参照してほしい。何とスマートで格好いいAKだろうか!! で、短いクリンコフの場合は、もっと状況が厳しい。短いので、ただでさえズングリムックリな印象を与えやすいわけだから、通常のAKよりもハンドガードが細身でないと、・・・俺はイヤだ!! というわけで、マルイのクリンコフは俺的にorz決定、と。
orzがついてしまったので仕方がない、「新しい御主人様を見つけなさい!今までありがとう!!」と、今オクで出品している。ハンドガードが気にならない人は、もしよかったら入札してやってください。
↓出品写真



売ってどうするのか?・・・D-Boysのを既に落札しました!!申しわけありません!!
「ハンドガードが太すぎるし樹脂」問題にたった一手(D-Boys製木製を装着試行:敗退)であきらめてしまった自分であるが、許してほしい。次の時代を担う希望の星たちよ!立ち向かえ!!