ダーティーハリーで有名になったM29、別名44マグナム銃のフレームを使って、357マグナムを撃つ銃としたのが、このM27。当時のS&Wの一番大きなフレーム(N?)なので、一見M29と同じに見える。が、バレルは357(38)口径に合わせた細身なので、フレーム近くでバレルにテーパーがかかっている。また、357マグナムのカート長に合わせて、シリンダーも短くなっているので、シリンダー前端とバレルとの間がM29よりも空いている。
確か高校生の時に買ったと思う。M29の方を先に買ったのは当然だが、この銃の持つ「オーバースペックな(必要以上に頑丈な)フレーム」が、英国戦車の雰囲気で好きになり、コイツもお小遣いを貯めて買った。オーバースペックな(必要以上に頑丈な)装甲(フレーム)にこだわり抜き、機動性(重さ)や攻撃力(44ではなく357マグナム)を犠牲にしている頑固さが、カッチョ良かった。
倉庫で別のもの(AR18)を探していたら、偶然発掘した。大学時代には既に倉庫で眠っていたはずだから、25年以上ぶりだ。全体にもやがかかったように表面が曇っていたので、さっそく全部バラして、各部を磨いた。ピカールで指も手も真っ黒になった。久々のピカールの匂いだった。通気の良いところに置いてあったため、腐食は少ない。が、寄る年波には敵わず、メッキが浮いているところもある。未発火なのでシリンダーはきれい。