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てっぽうのページ てっぽうのことが載ってるよ。 サッカーとか液晶テレビとかの話題は他へ行ってくれよな。 |
モシンナガンM1891 |
フィンランド製:無可動実銃 本稿のレポート、写真は全て「つかさ」さんのご提供です。
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しかし長いですね。130cm以上あります。ロシアでは弾道が変化するのを嫌い、銃剣をつけたままにしていたそうですが、物干し竿を担いで戦場を駆け巡るようなものといえます。機械化が進んだ現代では考えられませんね。ですが某将軍様のお国では改良型のM1891/30のPUスコープ付きの物がいまだに現役だとか・・・ |
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M1891/30型以前の、旧型のガードの無いタイプです。私はガードが無い方が好みですが、実際に使うとなると少々不安ですね。ステップがついたバレルを持つ固体もあるそうです。 | |
サイトビューです。オープンサイトは精度的に不利といわれていますが、視界が著しく制限されるピープサイトより周囲の視認がしやすいです。フロントサイトもガードが無いので、大変スッキリしています。 | |
旧型のハイライト、クラシックな八角形レシーバーです。このモシンナガンは1927年のTikkakoski造兵廠製のモデルと思われます。基本的にはロシア製のものと大差ありませんが、刻印等に差異が見られます。レシーバーにTula造兵廠の刻印がありますが(1927と刻印されているすぐ下のマーク)、バレルにはTikkakoskiの刻印があるため(逆三角形の中にTが描かれたマーク、写真の一番上)、ドイツなどがロシアから鹵獲したものをフィンランドが購入して、Tikkakoskiで製造したバレルを組み込んだものかと思われます。いわゆるM91ティッカアーリーモデルという物でしょうか?少なくともスリングスイベルがフィンランド型ではなくロシア型の穴が開いただけの物になっている事から、1940年以降に再生産されたM91ではなさそうです。資料不足&勉強不足で詳しい事は分かりません。 |
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フィンランド軍用の証、SA刻印です。フィンランドモシンナガンはその後M27(Tikkakoskiで1927年から製造が開始された改良型)、M28(かの有名な銃器メーカーSAKOで製造されました)などを経て最終的にM39カービンに落ち着きます。フィンランドモシンナガンはサイトやスリングスイベル、ストック、バヨネットなどに差異が見られるものの、結局はロシアと同じくカービンモデルに結論を見出したと言うわけです。オリジナルは誰がどう見ても長すぎると言う事ですね。ちなみにM28は狙撃手シモ・ヘイヘの愛銃としても有名です。M28の命中精度は非常に高く、オリジナルを遥かに凌ぐといわれています。 |
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リアサイトのノッチごとに4,6,8,10,12と打たれていますが(一番射手側のノッチには数字が打たれていません)、反対側にも2,3,4,5 1/2,7,8 1/2と数字が打たれてあります。レシーバーが古いものなのでひょっとすると帝政ロシア時代のアルシン単位を用いている可能性がありますね。1アルシンは0.7112mですので、4は400アルシンを示すものと仮定し(よもや4アルシン=2.8448mという事はないでしょう)計算すると、400×0.7112=284.48mとなり、反対側に打ってある3の数字を300メートルを示すものと仮定するとある程度合致します。他の数字で計算してもある程度合致している事から、この写真に写っている数字はアルシン単位で間違いないでしょう。反対側に打たれた数字はメートル単位の改良型リアサイトが出来るまでの繋ぎといった所でしょうか。 |
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色が全然違いますが一つ前の写真が正しい色と言えます。AKの親玉のような貫禄の、Vノッチ型リアサイトです。エレベーション調整で853.44m(アルシンをメートルに換算)までの照準が可能です。これで実用上十分な気もしますが実は・・・ | |
このようにトランスフォームwすると2275.84mまで照準が可能です。ちなみにノッチが写真の位置だとストックに頬付けして狙う事ができません。2キロ先の人間を肉眼で視認することすら難しいような気もしますが、カッコいいので実用性はこの際置いておきましょう。 | |
太くて短い2ピースのボルトです。全体的にシンプルなモシンナガンですが、このボルトだけは他のボルトアクションに比べほんの少々複雑な造りをしています。ボルトストップはトリガーが兼ねており、トリガーを引きながらボルトを抜くとレシーバーから外す事ができます。 | |
マガジン部分です。モシンナガンの名前の由来が設計者のセルゲイ・モシン大佐とベルギー人のエミール/レオン・ナガン兄弟の名前からきているのは有名ですね。このマガジンはナガン兄弟が設計したものですが、元々別のライフルのために設計されていたものでした。というのも、モシン大佐のライフルとナガン兄弟のライフルでトライアルを行った結果、ナガン兄弟に軍配が上がったのですが、ロシア政府は身内贔屓でモシン大佐の設計を採用、そしてモシン大佐の設計したライフルに、ナガン兄弟のライフルについていたマガジンを取り入れることでM1891として完成させたという経緯があります。 |
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マガジン内部です。この通り無可動加工の関係でバネが取り外されています。わざわざナガンライフルから設計を持ってきただけあって、なかなか良く出来ています。このマガジンでは最上段の弾薬にはスプリングのテンションが掛からなくなっており、これによりスムーズなフィーディングを実現し、二重給弾を防ぐことができました。 |
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ストックです。スマートでどことなくオールのような形をしています。ストックに対して平行に割れたような筋がありますがここでストックが分割されています。旧日本軍の小銃に多く見られる2ピースストックですね。こうする事で狂いを少なくする事ができます。いわゆるエンジニアリングウッドと同じです。これもフィンランドモシンナガンの特徴の一つといわれています。 |
<Kのコメント>
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