017,189
3:2

てっぽうのページ

てっぽうのことが載ってるよ。 サッカーとか液晶テレビとかの話題は他へ行ってくれよな。

TOPへ     メニューへ


FNC

 

 

STAR AIRSOFT製:電動

アサヒのBV式であこがれの一品だった。20年ほど前の話だ。当時、仕事で東京に一週間ほど滞在したことがあった。東京のビジネスホテルを拠点に、昼間の仕事が終わると歌舞伎町あたりへ繰り出すような俺ではなく、模型屋やモデルガン屋を訪ね歩いた俺だった。そんな中、あるモデルガン屋に、アサヒのFNCの現物があった。さっそく店の人に頼んで手にしてみた。アサヒVB系は重量感があり、剛性も高いモノが多かったが、この銃も例に漏れず、今まで手にしたMGCやJACのものとはひと味違う、すばらしい手応えだった。当時5万円ほどしたこの銃を買う金はなかったが、「カードでローン組むか?」と半分以上既に買う気になった。店内を見渡しながら、衝動買いのために心の整理をしようとしたのだが、FNCを店員に返したとき、「お買い上げではないのですか?」と、「この貧乏人め。買う金がないんなら手にするな!」という皮肉な表情で言われた。隣の店員も「ニヤニヤ」と俺をバカにしたような表情で見ていた。ほとんど買う気になっていた俺は、それら店員の攻撃で買う気を失った。次の店でもFNCがあったのだが、なんか買う気がしなかったので、JACのM16バーンズモデルを買った。店員さんにそれほど悪気はなかったとは思うが、カードでとは言え客を逃したことは確かだ。

そんな後味の悪い俺のFNC体験であったが、その後観た映画「ヒート」で、またFNCを見直した。ロバート・デ・ニーロ扮する悪役が、銀行強盗の市街戦でこれを使っていた。正義の側ではなく、悪の側で使われていたのだが、デ・ニーロのような格好いい悪役に使われたためか、非常に印象がよかった。実銃の世界でも、FNCはメジャー系ではなく、マイナー系。FALの大成功で驕り高ぶったFN社が、次世代軍用ライフル(5.56mm系)の開発に遅れ、FALのノウハウをつぎ込んだこのFNCを発表したときには時既に遅く、この銃が主要国に採用される余地はなかった。銃自体が劣っているのではなく、商売レベルで負けたわけだ。堅実な造りの銃で、少なくとも「ジャムを恐れての単発仕様」とまで言われるL85なんかよりは、数段優れた銃であると俺は勝手に思っている。M16に対するAR18のようなものだ。こうした「一世を風靡して西側陣営軍用ライフル市場のシェアを独占したことのある会社が出した、新世代ライフル・・・残念ながらメジャーになれず」という境遇が、映画ヒートの中で悪役に使われている様子と重なり、不良っぽい銃として俺は大いに気に入った。

さて、時代はBVから電動へ。各社(主にマルイ)からBV時代の銃が電動になって再登場した。BVのようにひも付きではなく、安定した手軽なパワーソースの銃の時代となったのだが、FALやFNCは出なかった。だから、中古のアサヒBV式FNCを手に入れ、電動化しようと、いつもオクで探していた。が、同じようなことを考える奴らは多いらしく、程度のイイ物件は3万円以上の相場。電動化でつぶす銃の価格を考えると、1万円台で手に入れたい(でもトータルで4万円程度になってしまう)。しかも、この銃の最大の特徴である3点射(3バースト)は、SIG-550を組み込まない限り再現できない。だから、程度のいい物件は「高い!」、安い物件は「程度が悪い!」と、いつまで経ってもこの銃を手にできなかった。

時代は国際化へ。大陸系や半島系や島国系の外国系勢力が力をつけてきた。最初は自虐趣味のある奴しか手を出さないような低レベルの品々であったらしいのだが、最近は技術力でも価格力でも日本製を抜くモノが出始めたらしい。G&GとかKingArmsとかStarAirsoftなどだ。いつか手にしてみたいなというあこがれと、後発国への怖れの両方があった。安い商品じゃないので、orzは極力避けたかった。

KingArmsからFALの電動が出た。海外製のお約束として、全金属製。JACの樹脂で剛性感ゼロの出来損ないVBしか手にしたことのない俺は、ほとんど買う気になった。臨時収入があり、価格的には問題なし。でも、衝動買いの衝動は起きず、俺には珍しく長期(約一月)にわたって悩むことになった。結局、英国仕様のL1A1ではなく、独逸仕様と言うことで購入に踏み切れなかった。悩んでいる最中、StarAirsoft製のこいつを知った。かつてあこがれたFNC。しかも、本国仕様なら3点射もライブ(日本仕様はフルのみ)。オクで探したら、新品で本国仕様があり、FALと大差ない価格(6万円前後)。当然全金属製。今度は迷うことはなかった。

箱の中から出した瞬間の感想は「重い!!」。さすが全金属製。アッパーレシーバは鉄板プレス製。ロワレシーバはアルミのダイキャスト製。その他、グリップとハンドガード以外は全て金属。マルイの八九式も全金属製だが、ハンドガードの金属部分が残念なことに樹脂製なのは有名な話である。そういった中途半端なことは、このFNCにはない。徹底した全金属製である。

剛性感もすごい。フニャフニャ感は当然ゼロで、首まわりがぐらつくなどあり得ない。首まわりのパラメーターは「ぐらつかない」か「折れている」の2値しかない。バッテリーは、ハンドガードの樹脂部分(太くなってるところ)に格納する。八九式のようにスリムではなく、ほぼ円筒のごつい部分だ。だから八九式では無理なミニバッテリーが収納可能だ(逆に長さがないので、八九式のウナギバッテリーは無理)。空撃ちした感想は「バネの弱そうな軽快感」だ。ただ、ミニバッテリーの収納空間はミニマムで、マルイのように「猿でもバッテリー交換ができる」造りとはちがう。悪戦苦闘し、ミニバッテリーを収納したハンドガードを元に戻すのに、30分かかった。

バッテリー交換でハンドガードを外すと、インナーバレルが露出する。「ん?」インナーバレル?アウターの間違いじゃないのか?・・・間違いではない。ハンドガード部分で、インナーバレルが露出している。つまり、チャンバーからちょっと前へ進んだあたりでアウターバレルはとぎれ、ハンドガード前端部あたりでアウターバレルが始まる。その間、インナーだけ(写真は失敗したので、次の機会まで待て)。ヲイヲイ、細いインナーバレルで、銃前端部の剛性を確保している?のではない当然。実銃で言うと瓦斯シリンダー部、バレルのウエブ分に「背骨」が装着されている。多分、フレーム前端から始まっていて、この銃の剛性はここで確保されていると思われる。では、なぜわざわざアウターバレルをとぎらせるのか?・・・ミニバッテリーが収納できないからである。アウターバレルがハンドガード内にあると、その太さのためにバッテリーが入らない、それだけの理由だ。いや、理由だと思う。今度分解したとき、確認してみる。

新法に適合するよう、バネが弱めてあるのだと思う。それにしては弱々しい感覚だが、お座敷なので無問題。3点射も確実に作動する。SG550のような電子式なのか、八九式のような機械式なのかは、現段階(分解前)ではわからない。ちなみに、取説など付属しない。箱と本体(マガジン、ローダー)だけだ。

アッパーレシーバの鉄板は分厚く、容易なことでは壊れないように思える。同じ鉄板を使用しているTOPのMP40と比べても、鉄板の厚さは一目瞭然。ロワフレームのアルミダイキャストも肉厚で、頑丈。こりゃ、すごいね。銃床も頑丈な造りでガタは皆無。実銃もかくや?と思えるリアリティーである。

一方、細かいディテールでは甘い部分がいっぱいある。サイトはフロントもリアも、「オマエはガレキをそのまま組んだのか?」と思えるほど雑な造りだ。特に最近のマルイ製に比べたら、造形技術の差は歴然だ。あと、銃口付近のアウターバレルが締めつけてなくてグラグラしてたことと、銃剣装置のねじがしめてなくて、銃剣装置がアウターバレルのまわりをくるくる回っていたことなど、細かい不備はあった。また、「塗装前にちょっとでイイからペーパーかけろや!!」とツッコミもした。

日本製品のように「繊細な仕上げ、高品質」を望んではいけない。金属製や大胆な機種選びという「豪快な」雰囲気を楽しむべきだ。

今日のインプレはここまでで勘弁して欲しい。連休中に時間見つけて、写真個々のコメントや分解編を掲載予定。

 

<2007年4月29日追記>

「映画HEATでFNCぶっ放してたのは、デ・ニーロではなくてアル・パチーノの方!!」というご指摘を6通頂いた。アル・パチーノがぶっ放していたとすると、警官側・・・正義の銃と言うことになる。そんなはずはない、FNCは悪役にこそふさわしい!!と、速攻で貸しビデオ屋へ。でもなかったよ映画HEAT。店員に訊いたら「え?ニート?そんな映画あるんですか?」いや、ニートじゃなくてヒート!!(ニートなんて映画あるんなら、是非観てみたいものだw)「え?ヒート?熱ですか?」誰も和訳なんか訊いてない。映画HEATの知名度なんてそんなモンか?しかたなくネットで探して見つけた。で、じっくり見ると・・・orz (このページの下の方に写真掲載)

ご指摘の通りだった。FNCをかっちょよくぶっ放してるのはアル・パチーノ=警官=正義の側。不良中年デ・ニーロはM733?

しかも、FNCは「ロング」ではなく「ショート」の方だった。orz

そうかぁ。長い間、「デ・ニーロ扮する悪役がカッチョよくロングの方をぶっ放し」「悪役・不良の銃」をFNCの定義としていたが、全然違うじゃん。ダメじゃん。昔一回テレビで観ただけだったんだが、猫の記憶なんてそんなモンだな。ゴメンみんな。

FNCは悪役の銃ではなくて正義の銃である

別に、映画HEATだけで定義しなくてもイイものなのだが、他にこの銃が活躍する映画とか知らないし。まぁ、イイじゃないか。

スニッファ様、サキ様、まちゃみ様、FN様、ロングトム様、Mrカラー様、ご指摘ありがとうございました。

 

<2007年4月30日追記:分解と実射:イエローバックの写真群>

分解した。マルイの八九式と比べて、分解しづらい感じがした。メカボは透明で中が見える。別にカスタムするわけでもないので関係ないが。マルイ方式と違い、メカボの透明な樹脂のカバーは、モーターまで覆う。M16のように、ボディ後部のピンを抜くと、マガジンハウジング前のピンを中心に、中折れ式のようにテイクダウンできるようになっているが、フロント部分(背骨)を外せないし、バレルはメカボに組み付けられているので、「折る」ことはできない。そのため、ロワフレームのピン2本を抜いて、メカボごと引きずり出すしかない。ある程度引きずり出すと、アッパーフレームを外すことができる。今回、モーター部分が堅くて、これ以上抜けなかった。メカボ分解をするつもりはないので、今回はここまで。

M1ギャランドゥさんから「各部の厚み教えれ!!」とご要望があったので、主要部分の厚みを。
  アッパーフレーム:1.2mm
  ロワフレーム:厚い部分(マガジンハウジング)5.0mm、薄い部分2.0mm
上のインプレで「TOPのMP40より厚い」と書いたが、実際計ってみたら同じだった。

お外で実射をした。セミは快調。飛距離はマルイの八九式程度で、ホップにクセあり。20m位から変化球になるので、ホップを弱めると、とたんに飛距離が落ちる。ホップチャンバーの脱脂をしていないからか?現状では、M14程の素直な弾道ではない。3点射。不調。撃発音は3発なのだが、発射されるのは2発、たまーに1発。給弾が不確実。マガジン側ではないと思う。セミで思いっきり早くトリガーを引いても確実に発射されるから。給弾ノズルが戻りきってない感じ。フルオート。発射されないことが多い。3点射と同じ理由かと思われる。調整が必要だ。お座敷だから、あわてるようなことはないが、価格からしたらちょっとorzな性能だ。マルイメカボを組むことは可能なのか?

あと、樹脂部分を確認しておく。まずグリップ。底部の蓋はダイキャスト(アルミ?)だ。次にハンドガード。本来樹脂の部分が樹脂だ。最後に、ストックの中央にある、上下のパイプをつなぐような部品。以上3点が樹脂で、あとは金属だ。だから重い。重さを抑えるためか、亜鉛ではなくアルミのダイキャストが多いようだが、それでも重い。「結構重いな」と思ってた八九式やM14(共にマルイ製)でも、このFNCの後に持つと軽く感じた。2kg以上計るはかりを持っていないので計れないが、今度買ってきて計ってみたい。

<2007年5月12日追記:陽光の下で撮影:ブルーバックの写真群>

<2007年6月5日追記:タクティカルスリング装着>

自作した。詳細はこっち

<2007年6月5日追記:バッテリーについて:ピンクバックの写真>

以前、「バッテリー装着に四苦八苦した」と書いたが、なぜ四苦八苦したのか?「ハンドガードを止めているリングのバネがきつすぎて、相当な力がないとリングを押し下げられない」「どうやってバッテリーを入れても、ハンドガードが広がってしまう」の2点だ。前者は仕方ないが、後者は納得いかない。ハンドガードが広がってしまうのは、本来用意されたバッテリースペースに、バッテリーが正しく装着されていないからだ。でもな、どれだけ頑張ってもダメなのよ。そのうち多少学んできて、「ミニバッテリーってだめなんじゃない?」と気づいた。ミニバッテリーには2種類ある。俺がAUG用に買ったタイプ・・・6個のセルが3本ずつ並列で並び、1個がそれらに対して直角に付くタイプ。もうひとつはSDタイプ。「俺が持ってる方だと、1個だけ直角に付いているセルが、バレルに干渉するんじゃね?でもSDなら、頭からおしりまで一直線で並列にセルが並んでるから、干渉しないんじゃね?」と。で、SD買った。そしたらあら不思議、あれほど苦労したバッテリー装着がいとも簡単に解決。今回の教訓。

スターのFNC用には、SDの方のミニバッテリー使え!!

<2009年2月15日:動画追加>

 

 

 

某国某自衛隊の正式採用銃に似ているように感じるのは俺だけですかそうですか

折曲げ銃床がかっこいい

ハイダーはグレネード発射機能付き・・・欧州標準?

グレネード用サイトつき
 

ハンドガード。丸い部分が樹脂で、その前の楕円の穴あき部分は金属。鉄板プレスではなく、アルミのダイキャスト。

FN標準デザイン。マガジンハウジングのノッペリした素っ気ない設計は、最新のSCARにも受け継がれている。

中央の部品は樹脂。何のための部品?

セレクタ。本国仕様なので、セミ、3点射、フルオートが選べる。回転角が大きいので、手の小さい俺には操作しづらい。

 

ストックは下に向けて角度がついている。バレルの延長線より下に肩付けすることになる。構えやすい。

大好きなアングル。メカメカしくてイイ!!

特徴的なダストカバー。非常にスムーズに動く。

大きなボルトハンドル。一瞬エアコキかと思った。
 

大らかでゆるい造りのリアサイト。・・・手抜くなよ。

頑丈なストック基部。ガタ無し。昔のハドソン的な仕上げである。この会社に紙ヤスリはない?

グレネードサイト

着剣装置とフロントのスリング・スイベル。箱だし状態で着剣装置は固定されてなくて、くるくる回っていた。

排莢口からのぞくメカボ
 

BB弾の給弾口。電動の見慣れた光景。

マルイのM16用マグがそのまま使える。つか、マルイの設計のパクリ(物は言い様)。

やたら似ていると思う2丁。でも並べてみたら、そんなに似ていなかった。

上に反った感じの八九式のストックと、下に反った感じのFNCのストック。FNCの方が肩付けしやすい。
 

スリムな感じの八九式と、ゴツい感じのFNC
 

分厚い手袋対策?のトリガーガード
 

分解を始めます

バッテリー収納部分。本体側のハンドガード装着部のバネが異様に強く、脱着がしづらい。バレルに応力はかけられないので、その上の背骨部分が剛性を全て担う。

ハンドガード内部

ミニバッテリーの装着状態

バレルのフロント部分。ネジを止める別ネジ(イモネジ?)がなく、かんたんに回ってしまう。でも、ネジがつけられないのは後から構造的によく分かった。
 

背骨部分

背骨部分へのハンドガード金属部分の装着状況。6本のネジを外し・・・

・・・前側のクリップを外す

こうして外れる。金属製だが残念なことに鉄板プレスではなくて、アルミのダイキャスト。

金属ハンドガード部の厚さ。2mm。
 

背骨に支えられた前端部

アッパーレシーバーのバレル組み込み部分

前端部

頑丈なネジ止め

メカボ引き出して、ようやくアッパーレシーバーが外れる
 

メカボ。セレクタの同左選択機能や、機械式バースト機能が組み込まれている。と思う。

グリップ底部から。メカボを半分引き出した状態。

アッパーレシーバー裏

アッパーレシーバーの前を裏から見る

アッパーレシーバーの後端。鉄板が二重になっているように見えるが、内側の鉄板はボルト(もどき)。
 

ロワレシーバーの一番薄い部分

透明メカボ
 

チャンバーまわり

謎のスイッチ。電子リセット機能だと思う。

バネのテンションに逆らってボルトもどきを開放状態に。赤矢印は解放にするために使ったバレルフロントの後側。
 

いつ見てもカッチョイイボルトハンドルまわり

赤矢印は2前々の写真と同じく、解放にするために使ったバレルフロントの後側。

黄色矢印がボルトもどき部分

無事組み立て完了。作動して、ネジも余らなかったので(爆)、一安心。

 





 





 





 

 

 

 

映画HEATでのFNC

 


どう見てもFNCを手にしているのはアル. . .しかもショート. . .

 


左手の逆手ではなく、右手の逆手でもなく、右手の順手でボルト操作

 


6本のマズルブラスト

 


セミでしか撃たない(撃てない・・・民間用?)から、じっくり狙う

 


迫力のマズルブラスト

 


銃の扱い指導が完璧!!右手人差し指に注目

 


頭が銃に対して斜めすぎ? スリング無し

 


これまた迫力

 


ボルトハンドルが特徴的

 


やっぱどう見てもショートだよ

 

悪役特集↓