二次元の魅力は非現実だと思う。現実にはあり得ない外見の女性・・・そこにアニメのストーリーでキャラ付けをする・・・理想の女性の完成だ。現実にあり得ない概観、現実にあり得ないキャラ、だから理想。現実に存在したら「理想」じゃないしね。
で、その二次元の人物を三次元に昇格させたのがフィギュア。画面（紙面）の向こうにしか存在できなかった「理想の」二次元キャラを、画面からこちら側へ呼び寄せ、実体化したもの。自律動作はできないが、画面の向こう側の姿を、こちら側で鑑賞できる。うーむ、スゴいぞフィギュア！！
こんな経歴を持つフィギュアが、今の日本ではデフォだ。まずアニメが先にあり、その後その登場人物が画面の向こうそのままの形でこちら側に降臨する、そんなパターンだ。だけど、フィギュアにはもう一つのパターンがあるぞ！と。それが今回mieさんが情報提供して下さったこの「未来ちゃん姉妹」だ。
出発点がアニメではない。アニメの側ではなく、企画当初から画面のこちら側。そう、もう一つのフィギュアの形態は「リアルから出発して、リアルの側で理想を追求」したものだ。画面の向こうは一切関係ない。・・・これは苦しい戦いだと思う。
アニメの場合、作品の中でキャラ付けされ、笑いや涙や爽快感を「アニメの中の活動」で我々に提供してくれる「顔なじみ」となり、単なる物語の登場人物に留まらない躍動感が、その登場人物に与えられる。だから我々はそのフィギュアを手に入れたいと思う。単に外見のかわいさだけでなく、そのフィギュアがアニメの中で持っていたキャラ、それも含めてフィギュアを見るからだ。俺は「トラどら」の手乗りタイガーが気に入っている。OPでソックスをはくときの仕草や表情が好きだ。シャナたんをさらに「ツン」方向へシフトさせた性格、さらに「デレ」の時にはルイーズのさらに上を行くデレデレ感、そんな「キャラ付け」を含めて、「手乗りタイガー、最高！！」と思う。だからフィギュアを買うかも知れない。しかし、そんなキャラ付けなしで手乗りタイガーのフィギュア見ても、「なにこのチビ。目つき悪いしｗ」と、買う気にはならないと思う。
アニメ作品をバックに持たないこの「未来ちゃん姉妹」のようなフィギュアは、こういった点で苦しいと思う。販売的には、外見のみでの勝負となる。その経歴やエピソード、生き生きと活動する躍動感というキャラ付けは皆無であるから。買う側にしても、そうした「生きた」背景無しで買うわけであるから、たとえば俺のような想像力が乏しい人間には、ハードルが高い。キャラ付けは、買った人の責任となる。
さて、未来ちゃん姉妹。見れば見るほど「理想的」。個人の持つ「かわいい」という感覚は、当然ものすごい開きがある。なのに、「観た人ほぼ全てがカワイイという感想を抱くことができる」ものも存在する。もはや神の領域だ。この未来ちゃん姉妹も、見たかなりの人が「カワイイ」という感想を抱くと思う。個人の持つ嗜好、その共通部分を見事にヒットしているというのか？それ、スゴイ。すごすぎ。まさに神の領域だ。未来ちゃんを創ったボークス社の関係者たち。それを細部に手を入れて仕上げたmieさん。あなたたち、もはや神ですよ。創造主ですよ。美を創造しましたよ！！と。・・・もの作りが好きな自分としては、何とも羨ましい領域である。今後mieさんが創造する「美」、どれだけの人たちの心を打つか、ひたすら楽しみである。
最後のショット（10枚目）、これ驚き！！ メール打ってるし！ 生活感あるし！ 俺好みのロングだし！！ 最高だ！！
mieさん、いつもありがとうございます。この場で勝手に神認定して申しわけありません。でも、マジでカワイイんだから、許して下さい。かわいさの追求は、美術の永遠の課題です。これからも神の御技を見せて下さい！！
